カトリック教会現役神父3人組 “ ザ・プリースツ ” のCDのご紹介 [キリスト教と音楽]

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約2億円という破格の契約金で、Sony・BGMから華々しくデビューした北アイルランド生まれのカトリック教会現役神父3人組 “ ザ・プリースツ ” のCDです。これは素晴らしい歌声です!皆さんも是非お聴きください!
◯ソニー・ミュ-ジック・ショップのホームページから掲載します。(発売当時の記事)
「100万ポンドで契約した現役神父3人組!!
約2億円という破格の契約金で、Sony BMGから華々しくデビューする話題の大型新人グループ!! 北アイルランド生まれのローマ・カトリックの現役神父3人組という噂の大型新人“ザ・プリースツ”、日本デビュー!!
Sony BMGが100万ポンド(約2億円!!)という破格の契約金で獲得した話題の大型新人グループ、ザ・プリースツの注目のデビュー・アルバム!! 北アイルランドのローマ・カトリックの現役神父であるユージンとマーティンのオヘイガン兄弟、そしてデイヴィッド・デラージーという3人でグループを結成。3人は、北アイルランドのダウン・アンド・オコナー教区で、ともに同じ学校に通っていたころからの友人であり、ベルファストのクイーンズ大学、そしてローマのアイルランド大学で司祭職の訓練に従事しているときに本格的に歌い始め、ローマでさらに本格的なヴォーカル・トレーニングを積み、その素晴らしい圧倒的な歌唱力で、過去にはしばしば法王の元に招待され、歌を披露。北アイルランドで司祭職に戻ったあとも、彼らは観客の要望と喜びのために歌い続け、その歌唱力がSony BMGU.K.の重役に認められ、100万ポンド(約2億円!!)という最近の新人にしては破格の契約金で鳴り物入りのデビューを飾る大型トリオ。
今回のレコード契約にあたっては、カトリック教会からの承認も得て、2008年4月23日(水)に英国ロンドンのウェストミンスター大聖堂で正式調印された契約書には、例えば、教区民の葬儀などがある場合は一切の宣伝活動、レコーディングの義務が免除されるという条件が盛り込まれるなど、神父とレコーディング・アーティストという二束のわらじを履く異色のグループらしい、大変ユニークな内容で、早くもヨーロッパでは大きな注目を集めています。」
◯メンバーの紹介(年齢は2016年現在)
・ユージン・オヘイガン神父:56歳
バリークレアおよびバリーゴワン教区の聖心教会、神聖家族教会に所属。
・マーティン・オヘイガン神父:53歳
クシェンダン教区の聖パトリック教会(クライガ)、聖マリー教会、海星教会(カルラニー)所属。ダウン、コナー教区出身。ユージン神父の弟。
・デイヴィッド・デラージー神父:52歳
ハナスタウン教区の聖ジョセフ教会、聖ピーター教会、ザ・ロック教会所属。ダウン、コナー教区出身。
◯収録曲は次のとおりです。クリスマス・バージョンですね。
1 アヴェ・マリア(F.シューベルト)
2 威厳と気高さを身につけ~ハイドン:オラトリオ「天地創造」
3 天使の糧
4 アイリッシュ・ブレッシング
5 ベネディクトゥス
6 祈り
7 ピエ・イエス
8 ベツレヘムへ向かって
9 アバイド・ウィズ・ミー
10 神に実りの種を
11 主である、ひとり子~ヴィヴァルディ:グローリア
12 オー・ホーリー・ナイト
13 見よ、これぞ大祭司
14 ビー・スティル・マイ・ソウル
15 主よ、人の望みの喜びよ
以上です。
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『枕中記』のご紹介 [今日の言葉(詩・その他)]

有名人になることが幸せなのか?立身出世や人生の栄華が幸せなのか?金持ちになることが幸せなのか?いったい人の幸福はどこにあるのか?そもそも幸福とはなにか?欲に任せて生きるとどのようになるのか………今、欲に眩んだ話題の方は、大人の人間としての生き方を学ばなかったのですね。『枕中記』をよんで少しでも感じるところがあれば………『枕中記』の作者は、沈 既済(しん きせい:750年~ 800年頃)です。唐代の歴史家・小説家で、蘇州呉県の人です。歴史書『建中実録』10巻や、伝奇小説の作品があります。

◯あらすじ
中国・開元七年(719年)のこと、道士(道教を信奉して道教の教義にしたがった活動を職業とする人)の呂翁(りょおう)が、旅の途中で邯鄲(かんたん)への道中、とある宿屋に立ち寄って休憩をしていたとき、偶然通りかかった青年の盧生(ろせい)と語りあうことになります。やがて盧生は身の不遇を嘆き始めました。彼は、今の農民の暮らしではなく、官界での出世栄達を望んでいるのです。これを聞いた呂翁は、「貴方の姿を見たところ、病気などで苦しんでいる様子もなく、先程まで楽しそうに話していたではないか。何を苦しみ嘆いているのか?これをよき人生と言えないのであれば、何が人生の幸福だと言うのだろうか。」と。そして、眠気を催した盧生に、荷物袋の中から枕を取り出して渡し、盧生はそれを枕として寝ます。このとき、宿屋の主人はちょうど黍(きび)の飯を炊いていました。

夢の中で、彼は時の名族である清河の崔氏の娘を娶(めと)り、進士に挙げられ、夷狄の征伐で功績を挙げて国の高官となりますが、時の宰相に嫌われて左遷されます。しかし、三年後に呼び戻されて宰相となりますが、同僚に憎まれて謀叛を企てていると訴えられ、今度は逮捕されてしまいます。この時、盧生は自殺しようとしますが、妻に諫められて思いとどまります。一度は死罪を言い渡されたのですが、宦官(かんがん)が庇ってくれましたので、罪一等を減じられてベトナム方面への追放となります。ですが数年後、冤罪であったことがわかり、盧生は中書令として都に呼び戻され、当時第一級の人物となり、息子5人も皆な出世して孫も10人あまりもでき、80余の長寿を以て死にました。

死んだと思ったら、盧生は「なんと夢だったのか!」と眠りから覚めますが、寝る前に宿屋の主人の炊いていた黍の飯は、まだ煮えていませんでした。夢は一瞬だったのです。すると呂翁は笑いながら「人生の楽しみとは、まぁこんなものだろう」と言いました。盧生はしばらくぼんやりしていましたが、やがて呂翁に礼を述べ、「名誉と恥辱の道程、困窮と栄達の運命、成功と失敗の道理、死と生の実情、これらのすべてがわかりました。これは、先生が私の貪欲を抑えるために、この枕で夢を見させたのですね。ご訓戒、深く心にしみました。謹んで先生のお教えに従います。」そして、頭を下げて二度礼拝してから宿屋を出て行きました。盧生は、出世栄達の儚さ(はかなさ)を悟ったのでした。

◯私は『唐宋伝奇集(上)』岩波文庫版で読みました。ブックオフで500円でした。
訳者:今村与志雄
発刊:1988年7月18日
定価:中古で500円くらいです。
※現在は「品切れ」となっております。
Webサイト「日本の古本屋」で検索してください。https://www.kosho.or.jp/
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<収録作品>
・白い猿の妖怪――補江総白猿伝(無名氏)
・倩娘の魂――離魂記(陳玄祐)
・邯鄲夢の枕――枕中記(沈既済)
・妖女任氏の物語――任氏伝(沈既済)
・竜王の娘――柳毅(李朝威)
・紫玉の釵――霍小玉伝(蒋防)
・南柯の一夢――南柯太守伝(李公佐)
・敵討ち――謝小娥伝(李公佐)
・鳴珂曲の美女――李娃伝(白行簡)
・夢三題――三夢記(白行簡)
・長恨歌物語――長恨歌伝(陳鴻)
・鶯鶯との夜――鶯鶯伝(元稹)
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