新約聖書:マタイによる福音書・第5章・第27〜第28節 [聖書]

「あなたがたも聞いているとおり、『姦淫してはならない』と命じられている。しかし、わたしはあなた方に言っておく。情欲を抱いて女を見る者は誰でも、心の中ですでに姦淫の罪を犯したことになる。」
『原文校訂によるフランシスコ会聖書研究所訳注聖書』から

この聖句(イエス・キリストの言葉・聖書の言葉)は、イエス・キリストが小高い丘に登られ、集まった大勢の群衆に語り教えられた内容を「山上の説教(さんじょうのせっきょう)」として記載しているところです。イエス・キリストがいろいろな機会にいろいろな場所で民衆に教えられた内容をまとめたものと思われます。そして、この第27節からは「姦淫」と副題がついています。

妻以外の女性を見て、心の中で“淫らな”思いを抱いたら“姦淫したこと(犯したこと)”になるとイエス・キリストは説いています( ̄▽ ̄;) これは素直にこの聖句のままに理解することですね。もちろん実行したら完全に罪になるのですが、その前に心の中で思っただけでも罪になるということです。これを厳しいと受け取るかどうかは、その人によって違うのでしょうが、イエス・キリストは、人間(特に男性)がいとも簡単に罪に陥りやすい“性的な罪の誘惑”について、誘惑に負けないように厳しく戒めているのですね。そういえば、モーセの『十戒(じっかい)』の第6戒に、「姦淫してはならない」とあります!ちなみに、第9戒には「隣人の妻を欲してはならない」とあります。全10戒の内、2つが性的な行為の戒めとなっています。

この聖句の後にある第29~第30節に、「それで、もし右の目があなたをつまずかせるなら、それをえぐり出し、投げ捨てなさい。全身が地獄に投げ入れられるよりは、体の一部を失うほうがましである。 もし右の手があなたをつまずかせるなら、それを投げ捨てなさい。全身が地獄に投げ入れられるよりは、体の一部を失うほうがましである。」と続きます。
これはもう“性的な罪の誘惑”に負けたら(つまずいたら)地獄行き!Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン となるのですから大変なことです(; ̄O ̄)右の目でせいで負けそうに(つまずきそうに)なったら、その前にえぐり出してしまいなさい!とのことです。右の手のせいで負けそうに(つまずきそうに)なったら、その前に切り取ってしまいなさい!とのことです。そうすれば地獄には落ちないと( ̄▽ ̄;)

殺人はもちろんですが、傷害、窃盗、詐欺や殺人なども大きな罪ですね。しかし、聖書を読んでいると、性的な罪は最も重いものがあるように感じます。これは人として守らなければならない倫理的な生活・生き方など、イエス・キリストは、人間社会に秩序を与えて罪を犯せず、平和を実現させるために説いているのだと私は解釈しています。世の中の男性諸君!これは要注意ですぞ!さもないと地獄行きになりますよ!

【姦淫(かんいん)】
不正な男女の交わり、不倫な情事のこと。
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