聖書の切り替え?のお話し [聖書]

現在、日本のカトリック教会で公式に使用されている聖書は、カトリック教会とプロテスタント教会が共同訳し、日本聖書協会から1987年に発刊された『新共同訳聖書』です。すでに35年が経ちました。世界的に聖書研究が進む中、日本でも31年ぶりの新翻訳として、同じ日本聖書協会から2018年12月3日に『聖書協会共同訳聖書』が刊行されました。この聖書もカトリック教会とプロテスタント教会の共同訳です。刊行されて4年が経ちました。
写真は、私が持っている『聖書協会共同訳聖書』です。上が聖書(新約聖書と旧約聖書が一緒になったものを聖書といいます)の小型版です。下は新約聖書だけの中型版です。
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今月の11月27日の待降節第一主日からミサ典礼が刷新され、新しいミサ司式と(式次第)なります。具体的には、司祭の司式の言葉や会衆(信徒)の応唱などの言葉が変更されます。以前から変更点について何回も説明がありました。カトリック成城教会では、明日11月21日の平日のミサから、27日の主日のミサに先行して新式次第で行われます。そこで!この機会に聖書も『新共同訳聖書』から、『聖書協会共同訳聖書』に切り替えてはいかがかと。発刊からもう4年も経っていますし、そろそろ切り替えてもよろしいのではないかと………どんなものでしょうか(⌒-⌒; )
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「聖書週間」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今日11月20日から「聖書週間」となります。聖書週間の期間は11月20日~27日です。
今年のテーマは、教皇様の回勅『兄弟の皆さん』より「あなたの隣人とはだれか」(新約聖書:ルカによる福音書・第10章・第25〜第37節)し、聖書のことばは「行って、あなたも同じようにしなさい」(同・第37節参照)です。
カトリック教会の信者が、聖書に親しみ、聖書をより正しく理解するための運動として「聖書週間」が果たしている役割は大きいものがあります。毎年、テーマが設定され、「聖書に親しむ」というリーフレットが、その年のテーマにそって編集され、私たち信者に、聖書にどのように親しめばいいのか、ということを教えてくれます。

◯新約聖書:ルカによる福音書・第10章・第25〜第37節
「すると、一人の律法の専門家が立ち上がり、イエスを試みようとして尋ねた、
『先生、どうすれば、永遠の命を得ることができますか。』
そこでイエスが仰せになった。
『律法には何と書いてあるか。あなたはどう読んでいるのか』。
すると、彼は答えた。
『《心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛せよ。また、隣人をあなた自身のように愛せよ》とあります。』
イエスは仰せになった。
『あなたの答えは正しい。それを実行しなさい。そうすれば、生きるであろう。』
すると、彼は自分を正当化しようとして、
イエスに『わたしの隣人とはだれですか』と言った。
イエスはこれに答えて仰せになった。
『ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、強盗に襲われた。彼らはその人の衣服をはぎ取り、打ちのめし、半殺しにして去っていった。たまたま、一人の祭司がその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。また、同じように、一人のレビ人がそこを通りがかったが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。ところが、旅をしていた、一人のサマリア人がその人のそばに来て、その人を見ると憐れに思い、近寄って、傷口に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をした。それから、自分のろばに乗せて宿に連れていき、介抱した。翌日、サマリア人はデナリオン銀貨二枚を取り出し、宿の主人に渡して言った。《この人を介抱してください。費用がかさんだら、帰ってきた時に払います。》さて、あなたは、この三人のうち、強盗に襲われた人に対して、隣人となったのは、誰だと思うか。』
律法の専門家が、『憐れみを施した人です。』と言うと、
イエスは仰せになった。
『では、行って、あなたも同じようにしなさい。』」
『原文校訂による口語訳 フランシスコ会聖書研究所訳注聖書』から

《聖書週間について(カトリック中央協議会ホームページから)》https://www.cbcj.catholic.jp/2022/10/20/25657/
「聖書週間は、1976年5月の定例司教総会で、聖書に親しみ、聖書をより正しく理解するための全国的な運動として「聖書週間」設定案が当時の宣教司牧委員会から提出され、同年11月の臨時司教総会において1977年11月の第3日曜日からの1週間を「聖書週間」とすることが決定されました。さらに、聖書委員会の発足と同時に委員による活発な啓蒙活動によって、日本のカトリック教会の中でも聖書への関心が高まってきました。その後、カトリック司教協議会による諸委員会の機構改革にともない、聖書委員会は1998年2月に解消されましたが、聖書週間は常任司教委員会によって引き継がれ、リーフレット「聖書に親しむ」とポスターの制作も継続されることとなり、今日に至っています。」
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「王であるキリスト」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今日11月20日は、「王であるキリスト」の祭日です。
典礼暦で年間最後の主日(日曜日)に当たり、次の主日である11月27日(日)から待降節が始まります。つまり、キリスト教の暦では、今年の場合は11月26日で2022年度が終わり、11月27日から2023年度が始まるということになります。
今日は、この世の終わりに王として来られる(再臨する)イエス・キリストを祝います。十字架という形で表されたイエス・キリストの愛の奉仕の勝利を記念する日でもあり、私たちもこのイエス・キリストの国に属する者としてふさわしい生き方ができるように決意を新たにする日ですね。
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この祭日は、第一次世界大戦後、1925年に教皇ピオ11世によって定められ、同年に出された回勅にその趣旨を説明しておられます。それは第一次世界大戦の後、ヨーロッパでは社会が非キリスト教化し、平和を脅かす数々の要素が出はじめ、憂いを覚えられた教皇はイエス・キリストが「社会の王」として認められるように、ということでした。その後、イエス・キリストの「王」という称号は、聖書的な意味で祝われるようになりました。この祭日は、かつて10月最後の日曜日に祝われていましたが、典礼刷新後、年間最後の主日に祝うことになりました。この日、教会は“イエス・キリストがすべての人を導き、神のもとに一つに集めてくださる”という希望を表して祈ります。
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