教会日記2022.11.14(カトリック成城・聖タデオ教会「平日のミサ」月曜日) [教会日記]

今朝は、出勤する前に小田急線成城学園前駅で途中下車し、カトリック成城・聖タデオ教会での7時からの「平日のミサ」に与りました。今週から徐々に寒くなっていくようです。もう20度を超すことはないと思います。今日も清々しい朝を迎えています。

ミサでは、ご聖体を拝領させていただいたことを主(神様)に感謝申し上げ、
「栄光の全能永遠の父よ、
御名(みな)が讃えられますように、
崇められますように、
アーメン」
と主を讃え、
続いて
「天におられる私達の父よ、
どうかこの祈りを聴き入れてください。
慈しみ深く憐れみ深い主よ、
主に救いを求める人々に主の平安をお与えください。
病に苦しむ人々に主の癒しをお与えください。
貧困にあえぐ人々に主の豊かな恵みをお与えください。
主よ、どうか主に救いを求める人々がすべて救われますように。
私達の主イエス・キリストによって。
アーメン」
とお祈りしました。
続いて、
「主よ、ここに私がおります。
この私を遣わしてください。
アーメン」と祈り、
そして、同僚の病と同じ病の私が親しくしているご婦人のお二人が癒されるようお祈りしました。
終わりに、『大天使聖ミカエルへの祈り』をお祈りしました。
「大天使聖ミカエル、
悪との戦いにおいて、私たちを守り、
凶悪な企みに打ち勝つことが出来ますように。
神の命令によって
悪魔が人々を害することが出来ないようにお願い致します。
天軍の総帥、
人々を惑わし、食いつくそうと探し回っているサタンと
他の悪霊を神の力によって地獄に閉じ込めて下さい。
アーメン。」
とお祈りしました。
nice!(0)  コメント(0) 

小説『カラマーゾフの兄弟』のお話し [キリスト教と読書]

帝政ロシア時代の作家ドフエストエフスキー作の『カラマーゾフの兄弟』を光文社古典新訳文庫版(第1~第4巻+第5巻は「エピローグ」)で読みました。この小説は、大々長編中の大々長編です( ̄▽ ̄;) 昨年の11月に久しぶりに再読した『罪と罰』と同じで、やはり主に通勤する電車の中と帰宅して寝る前に、毎日「ロザリオの祈り」が終わってから読みましたので時間がかかりました~。

通勤電車は、JR横浜線(各駅停車)と小田急線(急行電車)ですが、朝の電車は時刻的に早いものですからもれなく座れますし、また、帰りの電車は各駅停車で、これももれなく座れるものですから、読書はほとんど睡眠薬の役目を果たしていました。ですから、まったく捗らなかったですね~( ̄▽ ̄;) 立って読めば眠くならないと思いますが、座るとあの微妙な揺れが睡眠を誘うのですね。

ドフエストエフスキー(ロシア:1821年~1881年)の有名な小説ですので、すでにお読みになった方も多いのではないでしょうか。この小説は、帝政ロシア時代の文豪フョードル・ドストエフスキーの最後の長編小説で代表作の一つです。1866年に雑誌『ロシア報知』に連載され、『罪と罰』、『白痴』、『悪霊』、『未成年』と並ぶ後期における5大長編小説の中で最後に出版されました。
◯光文社古典新訳文庫『カラマーゾフの兄弟(1~4巻+エピローグ1巻の全5巻)』です。第4巻は700ページもあります(⌒-⌒; )
ADDDC257-FFCA-4157-9227-3550737CEDB2.jpeg
なんと!東京大学の教授陣が「新入生にお薦めする100冊」の第1位が、『カラマーゾフの兄弟』なのです!「最高小説」、「小説のラスボス」とも絶賛されているようですね。「50回読むとウィトゲンシュタインになれる!」というのはウソかもしれませんが、ウィトゲンシュタイン(1889年~1951年・オーストリア生まれの哲学者)は、この小説を50回精読したのは本当らしいのです。

毎年、ノーベル文学賞に期待のかかる村上春樹氏は、「これまでの人生で巡り会ったもっとも重要な本」を3冊上げていますが、その中の一冊に『カラマーゾフの兄弟』が入っています。また、村上氏は、翻訳した作品『ペット・サウンズ』のあとがきで次のとおり書いています。「世の中には二種類の人間がいる。『カラマーゾフの兄弟』を読破したことのある人と、読破したことのない人だ。」

私は、学生時代に米川正夫訳の岩波文庫版を読み始め3度も挫折しましたが、4度目に完読し、やっと「読破した!」と実感したことを覚えています。その後、新潮文庫版を読み、今回は新しい亀山郁夫訳で約43年ぶりに読みました。また、クリスチャンになってからは初めて読むことになりました。学生時代に読んだ時は、宗教的色彩の濃い心理的な推理小説くらいにしか捉えていませんでしたが、やはりキリスト教の信仰のもとに読むと、昨年読んだ『罪と罰』と同じく、以前は意味を理解しょうとしなかった聖句(聖書の言葉)が文章中に出てきて、読後の感想や解釈は以前とは全く違うものになりました。

◯物語の概要、
この小説の舞台は、帝政末期のロシアです。ある貴族の一家が物語の中心で、父親のフョードルが何者かに殺されるという「父親殺し」事件が軸となって展開されます。推理・犯罪小説という側面がありつつも、全体としてその過程で提起されるテーマは多岐にわたっています。一代で財を築き上げたが金に汚く、女性関係がだらしない老齢の父ヒョードル・カラマーゾフ、父からまともな愛情を受けず、家の下男に育てられ、その後軍人となった長男ドミトリー、兄とは異なり、大学に進み学問を修めたが、ひねくれた考え方をする次男のイワン、そして、修道院に入り、キリストの教えを信じる三男のアリョーシャ。この一家をめぐる欲望(女・金)や信仰など多種多様な主題を扱って、物語は壮大に展開されていきます。
参照:「カラマーゾフの兄弟(ウィキペディア:Wikipedia)」 
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BE%E3%83%95%E3%81%AE%E5%85%84%E5%BC%9F

私のお奨め・お勧め・お薦めは、何と言っても光文社古典新訳文庫版です!
『罪と罰』に引き続き亀山氏の訳です。亀山氏の訳については、ある方がネット上で誤訳が多いと大々的に批判しているようですが、私が実際に3つの訳を読んでわかったことは、岩波文庫版(米川訳)や新潮文庫版(原訳)と比べ、やはり光文社古典新訳文庫版(亀山訳)の方が、まず第一に「ものすごく読みやすい。」、第二に「ストーリーを把握しやすい。」、第三に「各巻末にある解説・説明が詳しく書かれていてより理解しやすい。」ということです。私のような初老の凡人でも、途中で挫折することなく最後まで難なく読み通すことができました。これは最高・最適な訳となっていると思います!皆様に是非ともお勧めいたします!
◯光文社古典新訳文庫
書名:『カラマーゾフの兄弟(1~4巻+エピローグ1巻の全5巻)』
著者:フョードル・ドストエフスキー
訳者:亀山郁夫
発行:光文社
定価:第1巻796円(税込)、第2巻859円(税込)、第3巻922円(税込)、第4巻1,132円(税込)、第5巻692円(税込)
発刊:2006年9月7日
(電子書籍あり)
◯NHKのEテレで、2019年12月に放送された「100分de名著」シリーズの「ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟」のテキストです。NHK出版から出ています。写真のものは、2021年11月にアンコール放送された際のテキストです。小説を最後まで読んでからこのテキストを読み、そして、再度小説を読むと完璧に理解できます!「100分de名著」は、誰もが一度は読みたいと思いながら、なかなか手に取ることができない古今東西の「名著」を、25分×4回=100分で読み解く番組です。文学書、歴史書から心理学書など、あらゆる名著が紹介されて解明されます。
F3A8CC45-12B9-480F-8E88-A12415F45D6D.jpeg
【フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(ロシア:1821年~1881年)】
ロシア帝政末期の作家で、19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠です。父親はモスクワの慈善病院の医師でした。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けますが、1849年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑されました。出獄すると『死の家の記録』等で復帰し、1861年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、60年の生涯のうちに次の巨大な作品群を残しました。『地下室の手記』を皮切りに『貧しき人々』、『死の家の記録』、『虐げられた人々』、『罪と罰』、『白痴』、『悪霊』、『未成年』、『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造し、世界の文学に空前絶後の影響を与えました。
nice!(0)  コメント(0)