教会日記2020.4.3(カトリック成城教会「ロザリオの祈り」金曜日) [教会日記]

今日も仕事が終わってから、帰り道を小田急線成城学園前駅で途中下車し、カトリック成城教会で「ロザリオの祈り」一環を捧げてきました。
今夜も静寂に包まれたお御堂で、聖母マリア様のご像の前で一人で心静かにお祈りすることができました。また、「耐えざる御助けの聖母マリア」様に感謝のお祈りを捧げ、新型コロナウィルスの感染が拡大しないように、感染者の皆さんが早く治るように、不安定となっている人々の心の平安をお祈りしました。

そして、毎日『健康を求める祈り』をお祈りしています。
『すべてを造り、新たにする方、
わたしのいのちの源、神の聖なる霊、
聖マリアとともに、あなたを礼拝し、感謝し、愛します。
あなたは、全宇宙にいのちを与え、活気づける方です。
わたしたちに健康を保たせ、
いのちをおびやかし危険にさらす病気から
解放してください。
あなたの恵みに助けられ、
神の栄光と、わたしの魂の善と、
兄弟姉妹への奉仕のために、
わたしのすべての力を常に用いることを約束します。
医師と、看護にあたるすべての人に、
あなたの知識と聡明の賜物を与え、照らしてください。
いのちをおびやかし危険にさらす病気の原因を知り、
予防と回復のため、
より効果ある治療がなされますように。
聖なるおとめ、いのちの母、病人のいやしである御母、
わたしのこの貧しい祈りをあなたにゆだねます。
あなたは神の母、わたしたちの母、
あなたの執り成しをもって、
この祈りに力を添えてください。
アーメン」
新型コロナウイルス肺炎が早く終息するよう、一人でも多くの皆さんと一緒にお祈りしましょう!
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今日の日記2020.4.3(小説『ペスト』のご紹介) [日記]

今日から、30数年ぶりにカミュの『ペスト』を読みます。ものすごく久しぶりですね。明日は出勤免除で仕事はお休みで、日曜日も不要不急の外出は禁止ですから読書時間には事欠かないですね。新型コロナウイルス肺炎の感染の恐怖に晒されている現在ですから、『ペスト』を読む意味はあると思います。ただし、私が知るところでは、カミュはキリスト教を拒否しており、私たちキリスト教の信徒のように、この世の人間世界の出来事は「神の摂理(せつり)」とは捉えず、この世の人間世界を「不条理」として捉えています。
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書名:『ペスト』
著者:アルベール・カミュ
訳者:宮崎嶺雄
出版:新潮社(新潮文庫)
初版:昭和44年10月30日(令和2年3月30日・第87版)
定価:750円+税

『ペスト』は、アルベール・カミュ(フランス・フランス領アルジェリア出身:1913年~1960年)が書いた小説(出版は1947年)で、彼の代表作の一つです。カミュは、小説家、劇作家であり哲学者で、1957年に史上2番目の若さでノーベル文学賞を受賞しています。1960年に交通事故により若くして亡くなっております。ちなみに、日本で活動するタレントのセイン・カミュは、従孫(兄の孫)に当たります。

この『ペスト』は、フランツ・カフカの作品『変身』とともに代表的な不条理文学として有名ですね。カフカの『変身』は、不条理が個人を襲ったことを描いていますが、カミュの『ペスト』は、不条理が集団を襲ったことを描いています。中世ヨーロッパで人口の3割以上が死亡したペストを、不条理が人間を襲う代表例と考え、自分の故郷の北アフリカのアルジェリア(当時はフランス領)を舞台にして書いています。

物語は、フランスの植民地であるアルジェリアのオラン市を舞台としています。このオラン市をペストが突然襲い、その苦境の中を団結する市民を描き、<無慈悲な運命と人間との関係性>が問題提起されています。医者、市民、よそ者、逃亡者と、登場人物たちはさまざまですが、全員が民衆を襲うペストの脅威に、助けあいながら立ち向かいます。
語り手である主人公は、「自分たちは結局何もコントロールできない。人生の不条理は避けられない。」という考えを力説します。カミュは、不条理に対する人々のさまざまな反応を例示し、いかに世界が不条理に満ちているかを表現したのです。新型コロナウイルス肺炎の脅威に直面している現在、皆様には是非ともお読みいただければと思います。
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