「聖大アントニウス」のお話し [聖人・福者・尊者]

聖大アントニウス(又は「聖アントニオ」:251年頃 - 356年)は、カトリック教会の聖人です。修道士生活の創始者とされています。ちなみに、「パドヴァの聖アントニオ」とは違う人物です。アレクサンドリアのアタナシオスによると、251年頃、エジプトのコーマで生まれ、敬虔な両親にキリスト教徒としての教育を受けたということです。20歳になったころに両親と死別し、その後財産を貧しい者に与えて自らは砂漠に籠もり苦行生活に身を投じました。305年頃、聖大アントニウスが町で行った説教に心を打たれた修道僧らと開いたのが修道院の始まりということです。しかし彼はそれでも飽きたらず、再び修行に励み356年、105歳という長寿を全うしたと伝記には記されているそうです。

………ということで、聖大アントニウスは<修道士生活の創始者>として有名なのですが、他にも有名なことがあります。それは、「聖アントニオ(聖アントニウス)の誘惑」として絵画の題材(テーマ)になっており、多くの画家が画いているということです。砂漠での修道生活で、サタン(悪魔)からあらゆる誘惑に遭って痛めつけられ苦しめられるものの、常に打ち勝って修道生活を続けたのでした。一度、サタンに殺されますが、神により再び命を与えられ、より一層修道生活に励んだという伝説もあります。

テニールス,ダーフィット作の『聖アントニウスの誘惑』です(ただし未確認です)。こっ!これは!ハーレム状態です!ものすごくわかりやす誘惑ですね~(; ̄O ̄) 男性にとっては、最も簡単に誘惑に陥り罪を犯しやすい状況です! (⌒-⌒; ) 聖大アントニウスは両手で頭を抱え、苦悩・苦痛に顔をゆがめています!この絵は、サタンが裸の女性に化けて聖大アントニウスを誘惑し、罪を犯せて信仰を捨てさせ、神から遠ざけようとしているところを画いています。聖大アントニウスは、罪を犯すことなく神に身を捧げて生涯を終えていますから、この絵の状況から祈りによってサタンを退散させたのでしょうね。
聖アントニオの誘惑.jpg
私だったら………たやすく陥落するか?あぶない!あぶない!( ̄▽ ̄;) いやいや、信仰に生きている敬虔な私にそのようなことがあろうはずがありません!サタンに誘惑されたら、天軍の総帥である大天使聖ミカエル様にお祈りを捧げます!
この絵は、大天使聖ミカエルが、サタンを退治しているところです。
大天使ミカエル.jpg
大天使聖ミカエルの祈り』祈祷文
◯口語訳
「大天使聖ミカエル、悪との戦いにおいて、私達を守り、凶悪な企み(たくらみ)に打ち勝つことができますように。神の命令によって悪魔が人々を害することができないようにお願いいたします。天軍の総帥、人々を惑わし、食い尽くそうと探し回っているサタンと他の悪霊を神の力によって地獄に閉じ込めてください。アーメン」
◯文語訳
「大天使聖ミカエル、戦いにおいてわれらを護り、悪魔の凶悪なる謀計(はかりごと)に勝たしめ給え。天主のかれに命を下し給わんことを伏して願い奉る。あゝ天軍の総帥、霊魂をそこなわんとてこの世をはいかいするサタンおよびその他の悪魔を、天主の御力によりて地獄に閉込め給え。アーメン。」
(最後に「至聖なるイエズスの聖心、われらをあわれみたまえ。」を3回繰り返す)
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