支援活動日記2021.2.4(山谷夜回りの会活動) [支援活動日記]

今夜は、ホームレス支援活動グループ「山谷夜回りの会」の活動に参加してきました。東京都の感染者数はまだまだ収まる気配がなく、緊急事態宣言が再発出された効果はこれからですね。まだまだ警戒しなければなりません。引き続き不要不急の行動さは自粛しなければなりませんが、この山谷夜回りの会活動のホームレス支援は《必要至急》の行動であることを再確認しておきます!
まだ夜明けごろの気温は0度~零下という厳しい寒もあります、以前、このブログに書きましたが、私の「路上生活体験会」の参加経験からいっても、明け方の寒さは身体にこたえます………というか、寒くて寒くて寝れません( ̄◇ ̄;) 新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザにも注意が必要です。
「山谷夜回りの会」は、東京の寄せ場地域(日雇い労働者の町)である山谷地区で暮らす野宿者(ホームレス)の皆さんに、おにぎりやパンの食べ物、生活に必要な物資を夜回りしてお届けしている団体です。第一・第三木曜日の19時30分にJR南千住駅改札前に集合し、おにぎり、パンや日用品などをホームレスの皆さんにお配りしています。誰でも参加できます!「山谷夜回りの会」の詳細は、ホームページをご覧ください。https://yomawari.yomibitoshirazu.com/

今日も東京スカイツリーが透きとおって見えるほどキレイでした!
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毎回毎回このブログに書いていることですが、私は一人の人間として、また、キリスト者(クリスチャン)としても、人道のための支援活動を行うことが本望であり、若い時からの念願でした。学生時代から大学卒業後しばらくは友人とやっていましたが、この30年ほどはお休みしていました、8年前に再開し、またお休みして一昨年の10月から再開しました。
働けなくて経済的に困窮し、路上生活を余儀なくされている人、家族に見放され精神時に不調をきたし、路上生活を余儀なくされている人、ホームレスになった人にはいろいろな理由があるのです。行政には限界があり、国や地方自治体ができないところを私たちが支援しなければなりません。イエス・キリストは、「隣人をあなた自身のように愛しなさい(新約聖書:マタイによる福音書・第22章・第39節)」と福音で説いておられます。大切なことは「隣人への愛」とそのための「善き行い」です。

今夜も台東区端の泪橋交差点から少し歩いた所にある、《いろは商店街(以前は200mほどのアーケード商店街でした)》に、ビニールシートのテントで寝ている方を含めて50人ほどのホームレスの皆さんが私達を待っていました。集まった11人でホームレスの皆さんに、手作りおにぎり、マスク、タオル、軍手、石鹸、歯ブラシ、髭剃り、靴下、上下の下着類、ズボン、毛布、寝袋などをお配りしました。集まった皆さんは、私のような仕事帰りの社会人は少数派ですが、中心になるのは大学生や若い20歳代~30歳代の社会人で、若い人たちが使命感を持って支援活動に取り組んでいます。
例年ですと2月~3月に雪が降る日もあり、厳しい寒さが続きます。風邪をひかないように気を付けてもらいたいものです。ホームレスの皆さんは路上で寝る方も多く、底冷えする極めて悪い環境にありますから、体調には十分に気を付けていただきたいですね。活動が終了して反省会を行って8時55分過ぎに解散し、今は既に帰りの電車の中です 。
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『エクソダス―アメリカ国境の狂気と祈り―』のご紹介 [日記]

緊急事態宣言が3月7日まで延長され、「不要不急の外出は避けること」に象徴されるように、人がいるところはなるべく避け、私の標語である「コロナに感染しない。感染させない。」を肝に銘じ、仕事で大学、ミサで教会へ行く以外は自宅で過ごすようにしています。そこで、積読してあった本を読んでいたら、映画『ボーダーライン(アメリカの対メキシコ麻薬戦争を描いた映画)』と重なる内容の本がありました!それが本日ご紹介する『エクソダス―アメリカ国境の狂気と祈り―』です。
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この本の内容は、新潮社のホームページに書かれている本書の案内文が的確ですので、それを引用させていただくと、「米国とメキシコを隔てる3200キロの国境に世界中の移民が集まっている。中南米のみならず、アジア、アフリカからもやって来るのはなぜか? 麻薬組織が支配する砂漠、猛獣が棲むジャングルを越えて向かう理由の中に、私たちが知るべき世界の真実がある。2019年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞の迫真ルポルタージュ。」ということです。

ちなみに、この書名にある「エクソダス(英語:Exodus)」とは、旧約聖書にある『出エジプト記(モーセが、虐げられていた何十万人というユダヤ人を率いてエジプトからイスラエルへ脱出する物語)』を語源としており、転じて「大量の国外脱出」のことを意味しています。
読んでみて、まったく悲惨というか、無常というか、無法というか、テレビで観るニュースではわからない現地の<裏の闇の部分 = 真実>というものを痛いほど認識させてくれました。人がいとも簡単に殺され死んでいく環境の中で、生きていくことができない母国を捨て、移民となって母国よりも自由と平和があるアメリカを目指す。その苦難の道のりを克明に描いています。人々の貧困や格差の増大、政府の経済の失政や治安の無策、そして国民への教育行政の無さなど、根本的な問題を解決しない限り人々に平安はおとずれないでしょう………ということで、一日で読み終わりました!

書名:『エクソダス―アメリカ国境の狂気と祈り―』
著者:村山 祐介(むらかみ ゆうすけ)
ジャーナリスト。1971年、東京都生まれ。立教大学法学部卒。1995年、三菱商事株式会社入社。2001年、朝日新聞社入社。2009年からワシントン特派員として米政権の外交・安全保障、2012年からドバイ支局長として中東情勢を取材し、国内では経済産業省や外務省、首相官邸など政権取材を主に担当した。GLOBE編集部員、東京本社経済部次長(国際経済担当デスク)などを経て2020年3月に退社。米国に向かう移民の取材で、2018年の第34回ATP賞テレビグランプリのドキュメンタリー部門奨励賞、2019年度のボーン・上田記念国際記者賞を受賞した。
出版:新潮社
発行:2020年10月15日
定価:1,800円(税別)

◯目次
まえがき
プロローグ
第1章 トランプの壁 アメリカ・サンディエゴ
「国境」改め「壁」
静と動の境
550の侵入口
壁が生まれた時代
赤ちゃんは壁の向こう
霧の夜、壁を越えた
出稼ぎの終焉
命の水
奥歯の町

第2章 砂漠と川の攻防 メキシコ・ノガレス
武装自警団
ドラッグミュール
デスマップ
アメリカンナイトメア
「麻薬を背負って歩け」
警告
軍事化する壁
移民訴追工場
越境通学
主戦場の川
壁の向こう側
国境の河口
ブルーベルト
壁を待つ人

第3章 「野獣」という名の列車 メキシコ・ラパトロナ
闇の列車
子どもだらけの逃避行
「野獣」の路
国境を越える少年
母娘4代の日常
貨物列車の屋根の上
マラスの通告
乗車マニュアル
格好のカモ
「バルサ」と「コンビ」

第4章 殺人率世界最悪の国 エルサルバドル・サンサルバドル
見えない境界線
マラスという家族
持ち込まれた抗争
裏目に出た奇策
新たな内戦
バラバラ遺体の村
親と会えない子どもたち
送金依存症
からんどうの港
三つの誤算
失われた四半世紀
一足飛びの幻想
ツーショット
あるもの探し
小さな一歩

第5章 エクソダス ホンジュラス・サンペドロスーラ
ターミナル午後11時
ハイプロファイル
非常事態宣言
殺人首都
見えない首謀者
キャラバン誕生
アフリカの影
ゲームチェンジャー
国境突破
スイミー
招かれざる客
突然変異
ライド
バケツリレー
絶望のジャンプ

第6章 ダリエンギャップ コロンビア・カプルガナ
3大陸の逃避行
大河の源流
摩天楼の街
アラスカからの終点
残された100キロ
最短ルート
密林最奥の村
4年で100倍
ビザなしの国
犯罪集団の保護区
ホテルグッドナイトに行け
出航禁止命令
陸の孤島
煉獄からの脱出
インフォーマント
不条理な特権
エピローグ
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