旧約聖書:詩編・第38編 [聖書]

「主よ、怒って私を責めず
憤って私を懲らしめないでください。
あなたの矢が私を射抜き
あなたの手が私の上にの降りて来ました。
あなたの憤りのために
私の肉体に健やかなところはなく
私の罪のために、骨に安らぎはありません。
私の過ちは頭を越えるほどにもなり
重い荷物のように重くのしかかります。

私の傷は、愚かな行いのために
膿んで悪臭を放ちました。
私は身をかがめ、深くうなだれ
日夜、打ちしおれて歩き回りました。
私の腰はただれにただれ
体に健やかなところはなくなりました。
私は力を失い、いたく打ち砕かれ
心は呻き、うなり声をあげるだけでした。

わが主よ
私の望みはすべてあなたの前にあります。
嘆きもあなたから隠されてはいません。
心は動転し、私の力も私を見捨て
目の光も私から離れ去りました。
愛する者も友も病の私から離れて立ち
親戚の者も遠くに立ちました。
私の命を狙う者は罠を仕掛け
私の災いを求める者は破滅を語り
日夜、欺きを口にします。
私は聞こえる者のように聞かず
黙する者のように口を聞きません。
聞くこともせず
抗議も口にしない人のようになりました。
主よ、私はあなたを待ち望んでいました。
わが主、わが神よ、あなたは答えてくださいます。
私は言いました。
「私のことで彼らが喜ばないように」と。
私の足が揺らぐと
彼らは私に尊大に振る舞いました。

私は今にも倒れそうです。
常に痛みが私の前にあります。
私は自分の過ちを告げ
罪のためにおびえます。
私の敵は意気盛んで、数を増し
私を憎む偽り者が増えています。
善に悪をもって報いる者が
善を求める私を訴えます。
主よ、私を見捨てないでください。
わが神よ、私から遠ざからないでください。
急いで私を助けに来てください。
わが主、わが救いよ。」
「聖書協会共同訳 聖書」から

この詩編の第38編は、病気に苦しむ人の嘆きの詩編です。昔は不治の病といわれていた病気が、今では医療技術の発達・発展により、ある程度の病気は完治するようになってきました。しかし、いくら進歩しても、直らない病気はまだまだあります。これは、誰の人生にとっても避けられない深刻な問題です。ここに書かれていることは、病人が唱えた極めて敬虔な信仰を持った信徒の祈りです。病気を表現しながら罪を表現し、罪を表現しながら病を表現し、病の重さと共に罪の重さが表現されています。
それだけにこの詩編は、今日の私達にも病気とは何なのかということを考えさせられます。旧約聖書の詩編は、イエス・キリストもお祈りになったのです。でも、イエス・キリストは病気になったりしませんので、第38編ではお祈りしていないですね………(⌒-⌒; ) 皆さんも病気になった時は、是非ともこの詩編の第38編で祈ることをお勧めいたします。
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