ラウル・フォレローの『共に生きる恵みを願う祈り』  [祈り]

毎年1月の最終日曜日は「世界ハンセン病の日」です。今年は1月28日(日)でした。
フランスのラウル・フォレローが「ハンセン病にかかった人が、他のいかなる病にかかった人と同じように介護され、いつくしまれるように、そして健康な人が抱くおよそ馬鹿げて犯罪的でさえある、この病気とこの病気にかかった人に対する恐怖をなくすため」に1954年に提唱されました。現在でも毎年1月の最終日曜日に世界各国でさまざまな活動が行われています。
ラウル・フォレローは1903年8月17日フランス中部のネーヴェに生まれ、1977年75才の生涯を終えました。彼の一生を記す年表の最後には、「弁護士、稀有の雄弁家、詩人、著作家、ジャーナリスト、良心の覚醒者、時代の証人、行動の人、ラウル・フォレロー、1977年12月6日パリに死す」と記されています。
ヨーロッパのハンセン病にかかわる組織の中には、その団体の名称にラウル・フォレローの名前を冠したものがいくつかあります。フランス ラウル・フォレロー財団、イタリア ラウル・フォレロー友の会、ルクセンブルグ ラウル・フォレロー財団などですが、このほか、ベルギーやスイスの団体も彼のよびかけに応えて活動を開始したといわれています。これらの団体はやがて1966年「ヨーロッパ・ハンセン病連合」をつくり、1975年にはアメリカとアジアの国々をメンバーに加えた「国際ハンセン病連合」となり、今日に至っています。

◯ラウル・フォレローの『共に生きる恵みを願う祈り』
「主よ、教えてください。
自分だけを愛さないことを、
身内だけを愛さないことを、
仲間だけを愛さないことを。
人のことも考え、
だれからも愛されたに人を
優先して愛することを。

主よ、教えてください。
わたし自身も苦しむことを、
人と共に苦しむことを。

主よ、わからせてください。
わたしがあなたのおかげで、
幸せな日々を送っている今、
刻一刻と、あなたの子、
わたしの兄弟である数知れぬ人びとが、
自分たちが悪いわけではないのに、
飢えて死んでいくことを、
こごえて死んでいくことを。

主よ、あわれんでください。
全世界の貧しい人びとを、
あなたが世におられたとき、
幾度となく慈愛の目を
お向けになった病に苦しむ人びとを、
不自由な体をあなたに見せながら、
あなたの慈悲にすがった病人たちを。

主よ、あわれんでください。
苦しむ人びとをいわれもなく退けた、
このわたしをゆるしてください。
幸せをひとりじめすることを、
わたしにさせないでください。

全世界の苦悩を、
わたしにも感じさせてください。
主よ、利己主義からの解放こそ、
あなたはお望みなのですから。」
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