「お告げの祈り」のお話し [祈り]

「お告げの祈り」は、「アンジェラス(Angelus)」と言います。聖母マリア様への“受胎告知”を記念するキリスト教カトリック教会の祈祷(きとう:お祈りのことば)です。一年365日を毎日午前6時(~7時)、正午12時、午後6時の3回唱えます。“Angelus Domini”の句で始まるお告げの祈りですが、この祈りの時刻を知らせる鐘を「アンジェラスの鐘(お告げの鐘)」といいます。カトリック教会の鐘の音は、そのほとんどが「アンジェラスの鐘(お告げの鐘)」です。日本では、長崎市の浦上天主堂にある“アンジェラスの鐘”が有名ですね。“アンジェラスの鐘”を聞いた信徒達は、胸の前で手を組み、目を閉じて聖母マリア様に「お告げの祈り(「アヴェ・マリアの祈り」も)」を捧げます。
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掲載した絵は、ジャン=フランソワ・ミレー作の「晩鐘(ばんしょう)」です。フランスのパリにあるオルセー美術館にあります。有名な絵画ですね。この絵は、バルビゾンのジャガイモ畑で農作業をする貧しい夫婦が、教会(絵の右側遠くに教会が画かれています。)から聞こえてくる午後6時の「アンジェラスの鐘(お告げの鐘)」に合わせて祈りを捧げているところです。この絵は祈る敬虔な姿を象徴している絵として有名です。たぶん、当時の人々がそうであったように、この祈りを唱えた後は家路に急いだことでしょう。当時は時計がまだ一般家庭にないころでしたので、この「お告げの祈り」を知らせる「アンジェラスの鐘(お告げの鐘)」が、時を知る大切な手段でもあったのです。

祈祷文は次のとおりです。
「主のみ使いのお告げを受けて、
マリアは聖霊によって神の御子を宿された。
<アヴェ・マリアの祈り>
アヴェ、マリア、恵みに満ちた方、
主はあなたとともにおられます。
あなたは女のうちで祝福され、
ご胎内の御子イエスも祝福されています。
神の母聖マリア、
わたしたち罪びとのために、
今も、死を迎える時も、お祈りください。
アーメン。

わたしは主のはしため、
おことばどおりになりますように。
(引き続き<アヴェ・マリアの祈り>を唱えます。)

みことばは人となり、
わたしたちのうちに住まわれた。
(引き続き<アヴェ・マリアの祈り>を唱えます。)

神の母聖マリア、わたしたちのために祈ってください。
キリストの約束にかなうものとなりますように。
(引き続き<アヴェ・マリアの祈り>を唱えます。)
祈願
神よ、み使いのお告げによって、御子が人となられたことを知ったわたしたちが、キリストの受難と十字架をとおして、復活の栄光に達することができるよう、恵みを注いでください。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。 」
以上です。

そこで、実際は次のようにお祈りします。
先唱:「主のみ使いのお告げを受けて、」
信徒:「マリアは聖霊によって神の御子を宿された。」
先唱:「アヴェ、マリア、恵みに満ちた方、主はあなたとともにおられます。あなたは女のうちで祝福され、ご胎内の御子イエスも祝福されています。」
信徒:「神の母聖マリア、わたしたち罪びとのために、今も、死を迎える時も、お祈りください。アーメン。」

先唱:「わたしは主のはしため、」
信徒:「おことばどおりになりますように。」
(引き続き、上記の<アヴェ・マリアの祈り>の前半部分を先唱 → 後半部分を信徒の順で唱えます。)

先唱:「みことばは人となり、」
信徒:「わたしたちのうちに住まわれた。」
(引き続き、上記の<アヴェ・マリアの祈り>を先唱 → 信徒の順で唱えます。)

先唱:「神の母聖マリア、わたしたちのために祈ってください。」
信徒:「キリストの約束にかなうものとなりますように。」
(引き続き、上記の<アヴェ・マリアの祈り>を先唱 → 信徒の順で唱えます。)

先唱:「神よ、み使いのお告げによって、御子が人となられたことを知ったわたしたちが、キリストの受難と十字架をとおして、復活の栄光に達することができるよう、恵みを注いでください。わたしたちの主イエス・キリストによって。 」
一同:「アーメン。」
祈願
「神よ、み使いのお告げによって、御子が人となられたことを知ったわたしたちが、キリストの受難と十字架をとおして、復活の栄光に達することができるよう、恵みを注いでください。わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。 」
以上です。
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