『現代の貧困 ─ワーキングプア/ホームレス/生活保護』のご紹介 [貧困問題]

日本の貧困問題について、先々月からいろいろな本を読んでいますが、今日は第2弾『現代の貧困 ─ワーキングプア/ホームレス/生活保護』です! 本書の内容について、筑摩書房のホームページから掲載いたします。
「格差社会の果てにワーキングプアや生活保護世帯が急増中、と言われる。しかし本当にそうか?バブルの時代にも貧困問題はあった。ただそれを、この国は「ない」ことにしてきたのだ。そもそも、貧困をめぐる多様な議論が存在することも、あまり知られていない。貧困問題をどう捉えるか、その実態はどうなっているのか。ある特定の人たちばかりが貧困に苦しみ、そこから抜け出せずにいる現状を明らかにし、その処方箋を示す。」と本書の概要(内容)を説明しています。
目次
1章 格差論から貧困論へ
2章 貧困の境界
3章 現代日本の「貧困の経験」
4章 ホームレスと社会的排除
5章 不利な人々
6章 貧困は貧困だけで終わらない
7章 どうしたらよいか
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本書は、随分前に出版された本ですが、各種の調査データに裏付けされた分析や政策的な提言など、大いに勉強することがありました。私は東京の山谷地区でホームレス支援活動を行っていますが、物的支援だけでは根本的な支援にはならず、時折<焼け石に水>ではないかと思ってしまう時もありますが、このような貧困関係の書籍を読んでいると、支援活動改善のヒントをみつけることができるのがいいところですね。この本は、2007年に出版されてから最近まで何回かの増刷をしていますので、評価が高く広く読まれているのでしょう。困っている人を助けるということが、一般化されていない社会には平和は訪れません。イエス・キリストは、「隣人をあなた自身のように愛しなさい」と説いておられます。(新約聖書:『マタイによる福音書』第22章・第39節)大切なことは「隣人への愛」とそのための「善き行い」ですね。

著者:岩田正美
1947年生まれ。中央大学大学院経済学研究科修士課程修了。博士(社会福祉学)。現在、日本女子大学教授。研究テーマは、貧困・社会的排除と福祉政策。『戦後社会福祉の展開と大都市最底辺』(ミネルヴァ書房)で第2回社会政策学会学術賞、第4回福武直賞を受賞。他の著書に『老後生活費――今日と明日』(法律文化社)、『消費社会の家族と生活問題』(培風館)、『ホームレス/現代社会/福祉国家――「生きていく場所」をめぐって』(明石書店)などが、共著に『貧困と社会的排除――福祉社会を蝕むもの』(ミネルヴァ書房)、『社会福祉研究法――現実世界に迫る14レッスン』(有斐閣)などがある。
出版:筑摩書房(ちくま新書)
発行:2007年5月7日
定価:858円(税込み)
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