2023クリスマス・シリーズ・その3「クリスマス・ツリー」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今年もこのブログに「クリスマス・シリーズ(特集)」を掲載する季節になりました。数年前からこの時期の恒例となっています。今日は、その3「スリスマス・ツリー」のお話しです。
ヨーロッパやアメリカのキリスト教信徒の多くの家では、クリスマス・ツリーを飾ります。そして、その形は国によってずいぶん違いがあるようです。日本でクリスマス・ツリーに一般的に使われるのは「もみの木」ですね。もみの木の他には、松、ヒイラギ、月桂樹なども使います。どれもこれも“常緑樹”だということですね。
ちなみに、実家の菩提寺は浄土真宗高田派で、極めて普通の一般的な仏教&神道の家庭で育ちましたが、どういうわけか?物心ついたころから家にクリスマス・ツリー専用にした大きな鉢植えのもみの木(高さ1m50㎝くらい)が玄関に置いてありました。毎年12月になるとクリスマスの飾り付けをするのがとっても楽しみでした。
◯写真左は、3年前に妻と行った「東京クリスマス・マーケット2020」の会場内にあったクリスマス・ツリーです!写真右は、以前に私が所属していたカトリック町田教会の聖堂ロビーにある、6年前に撮影したクリスマス・ツリーです。今年も飾ってあると思いますが( ̄▽ ̄;)
クリスマス・ツリー2020.jpgクリスマスツリー2.jpg
冬になっても枯れない常緑樹は、異教の慣習の中で永遠のいのちのシンボルとして、キリスト教以前から、暗い夜の長い冬から命あふれる春になるまで、家の中に飾られてきました。永遠のいのちを喜び祝うこの行事が、キリスト教に取り入れられたのです。といっても、今のように木を丸ごと1本飾ったわけではありません。つるしておいた、つまり、つるせる程度の枝だったわけです。キリスト教の時代に入ってからも、この習慣は受け継がれました。旧約聖書の「イザヤ書」第60章・第13節に「レバノンの栄光は、糸杉、もみ、つげの木と共にあなたのもとに来て、わたしの聖所を輝かせる。わたしはわたしの足を置く場所に栄光を与える。」という神様の言葉によって許されたとされています。教皇の聖グレゴリオ1世は、604年に、カンタベリーの聖アウグスチティヌス司教に宛てて、これらの木々の装飾を許可する書簡を送っています……これは聖なる木だから許可が必要だということですね。

現代のクリスマスツリーの原型(発祥)はドイツです。森の民である“ゲルマン民族”です。クリスマスツリーの起源で最も古い話は、8世紀の聖ボニファスの故事です。聖ボニファスは、ヘッセンでの宣教の最中、街に樫の巨木があるのを見つけました。樫の木には、雷・雨・農業の神であるトール神が宿るとされて、ちょうど一人の少年がその木に、生け贄(いけにえ)としてささげられようとしていました。聖ボニファスは、樫の木を民衆の目前で切り倒し、代わりにもみの若木を新しい信仰のシンボルとして差し出しました。また、16世紀の伝説に、厳しい冬の森の中を家路を急ぐ木樵(きこり)が、ふと夜空を見上げたとき、氷と雪をつけたもみの木々は、きらめく星々の光を浴びて幻想的な美しさに輝いていました。それを家族に見せたくて持ち帰ったのが、ツリーの始まりという話もあります。他にもツリーに関するいくつもの話があります。17世紀にはもみの木をクリスマスに飾った記録も残っているそうです。

☆クリスマスツリーに飾る飾りを「オーナメント」と言います。そのオーナメントにそれぞれに意味があるのをご存知でしたか?
●ツリーの先につける「星」は、キリストが生まれた時に輝いた「ベツレヘムの星」希望の星ですね。
●「ベル」は、キリストが生まれたことを告げ知らせる喜びのベルであり、迷子の子羊を探し出せるようにとの願いです。
●「杖」は、人々がお互いの杖となって助け合う気持ちを大切にとの願いです。
●「リボン」は。お互いが愛情を持って永遠の絆で結ばれるようにとの願いです。
●「リンゴ」は、慈しみといたわりが、太陽のように永遠に輝くようにとの願いです。
それぞれ深い意味や気持ちが込められているのですね!

◯2023クリスマス・シリーズ(特集)の過去の記事は、次のアドレスをクリックして読んでください。
1.2023クリスマス・シリーズ:その1「クリスマス・マーケット」のお話し
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-11-16
2.2023クリスマス・シリーズ・その2「アドベント・キャンドル」のお話し
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-12-02-1
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