「茶色と緑色のスカプラリオ」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

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「カルメル山の聖母のスカプラリオ(茶色のスカプラリオ)」とは、カルメル修道会と跣足カルメル修道会の修道服(写真上)のことです。「カルメル山の聖母」は、聖母マリア様の、前述の2つの修道会の保護者としての役目の名称です。この修道服であったものが、一般信徒用に「不思議のメダイ」と同様な扱い(アイテム)として携帯できる小さなものになったのです。(写真下)

写真のスカラプリオは、宗教的なアイテムとして、そして他の信仰者用スカラプリオのプロトタイプとしてキリスト教カトリック教会の中で広く一般的に普及しています。スカプラリオと言えば、一般的にこの茶色のものを指します。カルメル山の聖母マリア様の祝日は 7月16日で、この日に茶色のスカプラリオを授与されるそうです。
ローマのバチカンにある教皇庁典礼秘跡省では、茶色のスカプラリオは「御子と、母でありカルメル山の女王である聖母マリアの親子関係を形度ったもので、それを身に付ける者は自分自身の全てを彼女の保護に任せる忠実な支持者であり、聖母の仲裁に頼り、精神的な生命の優越性と祈りの要を心にとめて忘れない。」としています。
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1840年1月「聖ビンセンシオ・ア・パウロ愛徳姉妹会」の修道女であるジュスティーヌ・ビスケイブリュが聖母マリア像の前で祈っていると、突然、聖母マリア様のご出現がありました。その後、数回の聖母マリア様のご出現があった後、1840年9月8日の出現の際は、聖母マリア様は左手に緑のスカプラリオ(写真)をお持ちになっていました。
緑のスカプラリオの表には、聖母マリア様の絵が、裏にはの剣で刺し貫かれた心臓があり、その周りに「聖マリアの汚れなき御心よ、今も臨終の時も我等の為に祈り給え」という文字が書いてありました。そして「このスカプラリオによって、信仰のない人は信仰の恵みを受け、特に臨終の時に大きな助けを受けます。」という声を聴いたそうです。

その後、緑のスカプラリオの一般の人々に頒布が始まり、それ以来、多くの奇跡的な回心と癒しの事例が伝えられました。キリスト教カトリックの教皇ピオ9世により、1863年と1870年に認可を受けました。1870年に認可した際には、教皇ピオ9世は「それを作り配布する権威を与えます。良き姉妹たちにそう伝えなさい。」と発言されました。
他の色のスカプラリオは、キリスト教の信徒しか持つことができませんが、緑のスカプラリオは聖母マリア様が「誰でもこのスカプラリオを身につけて、毎日少くとも一度、この裏に書いてある祈りを唱えれば幸せになります。」という言葉が示すとおり、「不思議のメダイ」と同様に信徒でなくとも持つことができ、幸福がもたらされるそうです。
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