「聖イグナチオ・デ・ロヨラ」のお話し [聖人・福者・尊者]

今日7月31日(金)は、聖イグナチオ・デ・ロヨラ(スペイン:1491年~1556年)司祭の記念日です。
キリスト教カトリックの聖人、カトリック教会の修道会「イエズス会」の創立者の一人で初代総長です。同会の会員は教皇への厳しい服従をモットーに世界中で活動し、特に教育事業に力を入れており、世界各地に大学を創設しています。日本では上智大学がイエズス会創設の学校ですね。聖イグナチオは『霊操(れいそう)』の著者としても有名で、対抗改革(プロテスタントの宗教改革に対するカトリック教会の改革)の中で大きな役割を果たしました。聖イグナチオと同じく「イエスズ会」の」創立者のメンバーの一人に、日本にキリスト教を伝えた聖フランシスコ・ザビエルがいます。ちなみに、聖ザビエルは日本の守護聖人です。
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聖イグナチオは、スペインのバスク地方のロヨラ城で13人兄弟の末っ子として生まれ、1506年に親戚のカスティーリャ王国の財務官を勤めていた騎士の従者となって軍務について各地を転戦していましたが、1521年5月20日に行われたパンプローナの戦いで、指揮中に飛んできた砲弾が足に当たって負傷し、父の城で療養生活を送ることになりました。
療養生活の間、イエスの生涯の物語や聖人伝を読みはじめ、やがて、彼の中に聖人たちのように自己犠牲的な生き方をしたいという望みが生まれてきました。
特にアッシジのフランチェスコ(聖人)の生き方に影響され、聖地に赴いて非キリスト教徒を改宗させたいという夢を持つに至り、聖人にあこがれるあまり、自分の名前をイニゴからアンティオキアのイグナティオスにならってイグナチオに改めています。1522年3月25日に聖なるイグナチオはベネディクト会修道院を訪れ、そこで世俗的な生き方との決別を誓い、一切の武具を聖母像の前に捧げ、カタルーニャのマンレザにある洞窟の中にこもって黙想の時を過ごしました。

そこで聖イグナチオは啓示を受けたとされています。ここにいたって世俗の出世を捨て、ひたすらわが身を聖母に捧げることを誓いました。1528年、パリ大学に入学して一般教養と神学を学び、その間、6人の重要な同志(フランス出身のピエール・ファーヴル、バスク出身のフランシスコ・ザビエル、スペイン人のアルフォンソ・サルメロン、ディエゴ・ライネス、ニコラス・ボバディリャ、そしてポルトガル人のシモン・ロドリゲス)を得て、神に自分の生涯をささげる誓いを立てました。
世に言う「モンマルトルの誓い」です。彼らの立てた誓いは「今後、7人は同じグループとして活動し、エルサレムでの宣教と病院での奉仕を目標とする。あるいは教皇の望むところならどこでも赴く。」というものでした。これが「イエズス会」の始まりです。ちなみに、カトリック麹町・聖イグナチオ教会は、イエズス会が管轄する教会ですが、この聖イグナチオを記念して命名され、教会の守護聖人となっています。
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