「聖霊降臨祭(聖霊降臨の主日)・五旬祭(ペンテコステ)」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今日は、「聖霊降臨の主日(祭日)」です。
イエス・キリストが復活して天に昇られた後、集まって祈っていた聖母マリア様や信徒たちの上に、神からの聖霊が降ったという出来事を記念してお祝いする日のことです。「聖霊降臨祭(せいれいこうりんさい)」、「五旬節(ごじゅんせつ)」、「五旬祭(ごじゅんさい)」とも言います。新約聖書においては「五旬祭(ペンテコステ)」と呼ばれています。

イエス・キリストは、共に福音宣教する弟子たちに“聖霊の派遣(降臨)”について話されていました。
◯新約聖書:ヨハネによる福音書・第14章・第25~第26節
「私は、あなたがたのもとにいる間、これらのことを話した。しかし、弁護者、すなわち、父が私の名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、私が話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」
『聖書協会共同訳聖書』から

そして聖書はその約束された“聖霊の派遣(降臨)”の出来事を記しています。
◯新約聖書:使徒言行録・第2章・第1~第4節
「五旬祭の日が来て、皆が同じ場所に集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から起こり、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。 すると、一同は聖霊に満たされ、霊が語らせるままに、他国の言葉で話しだした。」
『聖書協会共同訳聖書』から

私の大好きな画家であるスペインのエル・グレコの「聖霊が使徒たちに降臨する 」です。この場面は、前掲した「使徒言行録」の第2章・第1~第4節の場面を描いていますね。
聖霊降臨.jpg
聖霊については、処女マリアがイエス・キリストをみごもったのは聖霊によってであること(ルカによる福音書・第1章・第35節)、イエス・キリストが洗礼を受けた時に聖霊がくだったこと(マルコによる福音書・第1章・第10節)などからもわかるように、イエス・キリストが栄光を受ける以前に、すでにこの世に働きかけていたことがわかります。その同じ聖霊が内面に働きかけ、すべての人の救いのための業を行い、教会を発展させるために、聖霊は弟子たちとともに永遠にとどまるために、弟子たちのうえに下ったのです。これを“聖霊の降臨”といいます。

第二バチカン公会議の「教会の宣教活動に関する教令4」では聖霊の働きをつぎのように説明します、「聖霊降臨の日に教会は多くの人の前に公に現わされ、説教によって諸国民への福音の宣布が始められた。そして、普遍的信仰において結ばれる諸国民の一致が、新約の教会を通して予告された。この教会は、すべての国語を語り、愛をもってすべての国語を理解し、受け入れ、こうしてバベルの離散を征服する」。このことから聖霊降臨が教会活動の始まりだといわれ、特別に祝われます。またこの出来事はキリストの復活から50日目で日曜日にあたり、この日を「ペンテコステ(ギリシャ語で50の意)」とも言います。

聖霊によって使徒たちがキリストの教えをよく悟り、力強く述べ伝え、多くの人々をキリストへの信仰に導いたように、教会はその歴史の中でこれまで、そして現在も聖霊が働かれていることを宣言し、その意義を唱え、そして聖霊による働きを求めています。公会議公文書は次のように明言します。「聖霊はあらゆる時代に全教会を『交わりと奉仕のうちに一つにまとめ、位階制度と霊の種々のたまものとをもって教え導く』。また聖霊は、教会の諸制度の魂であるかのようにそれらを生かし、信者の心にはキリスト自身を動かした同じ宣教精神を注ぎ込む。時として聖霊は、目に見えるかたちをとって、使徒的活動に先立ち、また種々の方法によってその活動に絶えず伴い、それを導く」(宣教教令4)
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