「聖マルガリタ」のお話し [聖人・福者・尊者]

今日1月18日は典礼歴にはありませんが、聖マルガリタ(ハンガリ:1242年1月27日~1270年1月18日)の記念日です。
ハンガリー王国アールパード朝の王女で、ハンガリー国王ベーラ4世とマリア・ラスカリナ王妃の第9子です。28歳の若さでこの世を去りました。1943年11月19日、教皇ピウス12世によって列聖され、祝日は命日の1月18日と定められました。
聖マルガリタ.jpg
クロアチア王国のクリスの要塞において、10人兄弟の9番目の娘として生まれ、モンゴル帝国のハンガリーへの侵攻による政情不安のため、両親はブダペストのドミニコ会修道院に4歳のマルギトを預けました。マルガリタは12歳になると修道女になることを決意して、ボヘミア王オタカル2世からの結婚の申し込みを始め、全ての縁談を断り、修道女としてのつましい暮らしを望みました。
マルガリタは、四旬節の間はほとんど何も食べず眠らずに過ごし、自ら進んで汚い仕事を行いました。祈りと苦行に励み、謙遜な態度を保ち、貧しい人々への寛大な愛を行なった彼女は、人々から慕われました。マルガリタが王女のころ、彼女のもとで働き使えていた召使いのアグネスは、「王女でありながら、私たちより謙遜な方であった。」と語っています。マルガリタは、絵画では通常、「手に本と白い百合の花(アトリビュート)」を持った姿で描かれています。遺物の一部はハンガリーのエステルゴム、パンノンハルマ、ジェールに保存されています。

【アトリビュート】
西洋絵画、特に宗教画(キリスト教絵画)には、「アトリビュート(=持物:じぶつ)」というものがあります。これは、絵を描く時の“約束事”として、特定の人物(聖人など)に密接に結びつけられたもの、例えば花、動物、小物、道具や背景などが画かれるのです。
例えば、聖母マリア様ですと、必ず画かれているのが純潔の象徴である「百合の花」ですね。「受胎告知」の絵で、大天使ガブリエルが百合の花を持っています。そして、天の真実を意味する「青色(濃紺色)のマント」です。「祈りの聖母」と「悲しみの聖母」の絵もそうですね。他にも、「12の星の冠」や足の下に「三日月」と「蛇」が画かれています。聖母マリア様の絵を見るときはよく観察しましょうね。
他にも、聖母マリアの夫である聖ヨセフは、大工であったことから大工道具がアトリビュートになっていますし、聖アガタは、乳房を切り取られたことから、乳房がアトリビュートになっています。旧約聖書の「トビト記」に出てくるトビアスを描いた絵は、必ず魚が画かれています。(「トビト記」を読めばわかります。)マグダラのマリアの絵は、必ず香油の壺とドクロが画かれています。
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