10月はロザリオの月・その5「聖母のご出現」のお話し [ロザリオ日記]

今月10月は、カトリック教会においては「ロザリオの月」です。
「聖母のご出現(聖母の顕現)」とは、聖母マリア様が、人々の前に現れたとされる出来事(奇跡)のことをいいます。また、聖母マリア様が特定人物や、一般大衆の前に姿を持って出現することを顕現(けんげん)ともいいます。この聖母マリア様がご出現なされたところを目撃した人はキリスト教の信徒には限らず、民衆の間に伝えられている話しや噂は非常に多数あり、その数は数千にも及ぶとされています。ただし、カトリック教会が公認したのは、その内の24件ほどに過ぎません。カトリック教会は、各地区の司教・バチカンの教皇庁の担当者などの認定作業を経て、これらの出来事を公認するか否かを表明しています。カトリック教会では、人々が聖母マリア様の形をとった悪霊に支配されないために必要な手順であるとされています。
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カトリック教会では、聖母マリア様は受胎の瞬間から原罪(げんざい)を免れていたとする教えがあります。これを「無原罪の御宿り(むげんざいのおやどり)」といいます。原罪を免れているということは、罪の結果である死を免れることになり、さらには死の前兆である老いも免れていたことになります。このため、西ヨーロッパのカトリック圏で描かれる聖母はみな若い女性であり、有名なミケランジェロの「ピエタ像」の聖母マリア様も、とても推定30歳前後のイエス・キリストの母親とは思えない若い女性として描かれています。そして聖母マリア様は生涯の終わりに死ぬのではなく、身体とともに天に上げられたとされています。これを「聖母の被昇天(せいぼのひしょうてん)」といいます。このため、カトリック教会の教えでは、聖母マリア様は未だに身体とともに生き続けていることになり、これが聖母マリア様のご出現を即座に否定できない根拠となっています。

◯このブログに何回か掲載した<マリー=アルフォンス・ラティスボンヌの回心>も聖母マリア様がご出現された最も顕著な出来事(奇蹟)です。
「アルフォンス・ラティスボーンは有名なユダヤ人で、19世紀の中頃イタリアのローマに住んでいました。彼は無神論者(一説にはユダヤ教徒)でしたが、彼にはカトリック教会の信徒の友人がいました。ある日、友人はラティスボーンに聖母マリア様の「不思議のメダイ」と短い祈りが載っているカードを渡して「このメダイを首にかけて、この祈りを毎日唱えてください。」と願いました。ラティスボーンは「私は無神論者です。宗教に対して興味がありません。」と言って断りました。しかし、友人は執拗に「神様がいらっしゃらなければメダイと祈りは効果がないでしょうが、あなたに害を及ぼすことはありません。どうぞ一ケ月だけメダイを身につけて、この祈りを唱えてください。」と勧めました。

ラティスボーンは友だちの熱意にほだされて、ついにメダイを身につけて、祈りを唱えることを約束しました。約束の一ケ月目の最後の日、ラティスボーンはある教会の前を通りかかった時、突然、教会に入ってみたいという衝動に駆られました。彼が教会に入ったその時、聖母マリア様が美しい姿でラティスボーンにお現れになったのです。驚愕したラティスボーンは大変感激し、なんのためらいもなくその場で洗礼を受けました。その後、ラティスボーンはカトリック司祭となり、聖地エルサレムヘ行ってその地で亡くなるまで、大勢のユダヤの人々に熱心にキリスト様の教えを伝えたのでした。この時に出現した聖母を「シオンの聖母」といい、このご出現をローマ教皇庁は奇蹟として認定しています。」
なお、「不思議のメダイ」の詳細は、このブログの2020年7月17日に掲載した「不思議のメダイのお話し」をお読みください。https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2020-07-17

◯ご参考です。是非お読みください。
・「10月はロザリオの月」のお話し
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-10-01
・10月はロザリオの月・その2『ロザリオの祈り』を祈りましょう! 
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-10-03
・10月はロザリオの月・その3『ロザリオを唱える心を深める祈り』のお話し
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-10-05
・10月はロザリオの月・その4「ロザリオの聖母」のお話し
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-10-07
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