ミサの祭器・祭具:その3「カンパヌラ」お話し [キリスト教関係事項・用語等]

「カンパヌラ」と言われて、「それって何?」と思う方は多いのではないでしょうか。ミサで祭壇奉仕(侍者)を務めたことのある方はご存じのことと思いますが、信徒の方でしたら「ミサの中で、神父様がホスチアやカリスを掲げる時に鳴らす鈴のこと。」と言われれば分かりますよね。その鈴の名称がカンパヌラです。

『ローマ・ミサ典礼書の総則』の総則150 番に、「聖別の少し前に、適当であれば、奉仕者は小鐘を鳴らして信者の注意を喚起する。同じく地方の習慣に従って、それぞれ、パンとカリスが会衆に示されたときに小鐘を慣らす。」と規定されています。ここに「小鐘(こがね)」と書いてあるのはカンパヌラのことですね。
◯一般的なカンパヌラです。写真のものは鐘が4つですが、3つのものもあります。教会によっては1本の大き目の鐘のところもあります。
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私は仕事や社会活動の出張で、北は北海道旭川市の旭川五条教会、札幌市のカテドラル北一条教会から、南は福岡県福岡市のカテドラル大名町教会まで、全国92の教会でミサに与った経験があります。教会によっては、このカンパヌラを①鳴らす回数、②鳴らし方、③鳴らす所作に違いがあります。どこにどのように規定されているかわからないですが( ̄▽ ̄;) ご存じの方がいらっしゃいましたらお教えください。よろしくお願いいたします。
①鳴らす回数
一番多いと思われるのが4回で、次に3回です。司祭が奉献文(第二奉献文)で、「いま、聖霊を注ぎ、この供えものを聖なるものとしてください。」で1回目、「これはあなたがたのために渡されるわたしのからだ(である)。」と言った後、司祭がホスチアを示すところで2回目、続いて「これをわたしの記念として行いなさい。」と言った後、司祭がカリスを示すところで3回目、最後に司祭が「御血(おんち)」を拝領する時に、短く4回目を鳴らします。3回鳴らす教会は、前述の4回目がありません。6回鳴らす教会もあり、前述の4回鳴らす教会の2回目のホスチアと3回目のカリスを示した後、司祭と会衆が深く礼をする時にそれぞれ鳴らすことになります。
②鳴らし方
教会によって多少違いがあります。4秒前後連続して鳴らす教会が一般的ですが、「チリン、チリン、チリン」と3回鳴らす教会もあります。
③鳴らす所作
祭壇奉仕者(侍者)が右手を胸部中央(実際には左胸)に当てて、左手でカンパヌラを持って鳴らす人と、その逆で左手を胸部中央(実際には右胸)に当てて、右手でカンパヌラを鳴らす人がいます。私は利き手が右手ですので、左手を胸部中央(実際には右胸)に当てて、右手でカンパヌラを鳴らしています。

祭壇奉仕者(侍者)は、信徒であれば基本的にその教会の主任司祭が開講する研修会を受講して務めることができます。研修会のない教会もありますが、その場合はその教会の主任司祭の任命のもと、現在担当している祭壇奉仕者の指導を受けて務めることになります。まだ経験されていない信徒の方は、是非ともご経験なさってください。祭壇奉仕者が着るアルバ(白い基本的な祭服)を身に着けると身も心も引き締まります!祭壇奉仕は、ミサに与っている = 参与・参画しているという実感を味わうことができます!

◯次の記事もお読みください。
・ミサの祭器・祭具:その1「アルバ」のお話し
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-06-24-3
・ミサの祭器・祭具:その2「アミクトゥス」と「チングルム」のお話し
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-08-26-2
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