旧約聖書:シラ書(集会の書)・第4章・第4節 [聖書]

「悩んで助けを求める人を拒むな。貧しい人から顔を背けるな。」

『シラ書』は、ユダヤ教とキリスト教プロテスタント諸派では外典(聖書に収録していない書物)として扱われ、カトリック教会と正教会では旧約聖書に含められている書物のうち一つで、「集会の書」もしくは「ベン・シラの知恵」とも呼ばれています。タイトルは著者のベン・シラ(シラの息子の意)に由来しています。
内容は、さまざまな教訓の集成書で、人間関係、教育や礼儀作法など、生活のあらゆる分野に及ぶ教訓が中心ですが、後半部分ではイスラエルの歴史を歌う賛歌もみられます。その背景にあるのは、” 神と律法への忠実さこそが知恵の中心である ” という思想です。

前半部分の「悩んで助けを求める人を拒むな。」という言葉は、言葉のとおり解釈・理解ができます。やはり助けを求めている人を見過ごすわけにはいかないですね。一人の人間として放っておくことはできません。必ず助けることです。これは、イエス・・キリストが説く「隣人愛」のことです。
後半部分の言葉の「貧しい人」とは、そのまま経済的に物質的に貧しい人という意味に解釈するのが普通ですが、キリスト教においては、“ 心の貧しい人=愛のない人 ” とも解釈します。 ” 心の貧しい人=愛のない人 ” ほど哀れで可哀想な人は他にはいません。私達は、そのような人から顔を背けてはならないのです。そのような人にこそ、手を差し伸べることが大切なのですね。これが善い行いとなるのです。神様は見ておられます。常に自戒すべき言葉と肝に銘じています。
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