小原国芳のことば [キリスト者(クリスチャン)]

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「人生の最も苦しい、いやな、辛い、損な場面を真っ先に微笑みをもって担当せよ
玉川モットー 小原国芳 」

この記事は、過去にこのブログに掲載した記事の再掲載となります。
小原国芳(おばら くによし:1887年~1977年)先生は、キリスト教プロテスタン教会日本基督教団のクリスチャンで、教育学者、学校法人玉川学園の創立者です。なお、玉川学園はキリスト教系の学校ではありませんが、学内に礼拝堂があります。私が最も尊敬する教育者であり、偉大な “ 私学人 ” です。この言葉は、いつも私の自戒としてるところであり大好きな言葉です。しかし、 ” やっか い ” な言葉でもあります。でも、そこを克服してこそ、この言葉の真価が発揮できるのだと思います。「微笑みをもって」ですね。

小原先生のプロフィールですが、先生は鹿児島県に生まれ、13歳で通信技術養成所に入所し、鹿児島大浜海底電信所の技手となりました。後に鹿児島師範学校、広島高等師範学校を卒業しています。1913年に香川師範学校の教諭となり、1915年、29歳で京都帝国大学文学部哲学科に入学。大学卒業後、広島高等師範附属小学校の教諭、理事(教務主任に相当)となり、1919年に澤柳政太郎が成城学園を創設するに当たり、長田新の推挙で成城小学校主事(訓導)として赴任しています。

1926年に成城高等学校の校長となり、小田急電鉄の駅(現在の成城学園前駅)を招致して宅地開発を行いその利益で学校を建設する方法で成城学園を拡大しました。その手法を応用し(現在の玉川学園前駅)、1929年に自ら玉川学園を創設しました。玉川学園はその後、幼稚園・小学部・中学部・高等部・大学・大学院をそろえた大規模な総合学園に成長しました。先生は生前、自らを「玉川のオヤジ」と称し、「教壇で死にたい」とよく話していたそうですが、1977年12月に90歳で亡くなる数ヶ月前まで、点滴を受けながら大講義室の壇上で熱弁を奮い、まさに人生を教育に捧げた一生でした。

この言葉は、現在も玉川学園の教育理念(使命)として生きています。玉川大学・玉川学園のホームページの教育理念に次のとおり掲載されています。「………どの時代にあっても不満はあります。しかし、そうしたことを改善していく困難な仕事を誰かが担わなければならないのであれば、「人生の最も苦しい、いやな、辛い、損な場面を、真先に微笑をもって担当する」気概のある人こそが21世紀を先導していくに相応しい人です。この先には未知の苦難が横たわっていますが、失敗を恐れずに難関に挑戦していく『人生の開拓者』を育てていくこを本学は使命としています。………」とのことです。

写真は、ある方からいただいた色紙です。自室に飾ってあるのですが、先生直筆の本物と思いきや、後で分かったのですが、小田急線玉川学園前駅の近くにある大学の購買部で販売していました。この言葉は私の心に染みましたね~。先生は、単に苦しいのではなく、①最も苦しいと表現し、そして②嫌な、③辛い、④損であるとわかっていながら、⑤誰よりも先頭に立って、しかも、⑥微笑みをもってやるようにと説いておられます。これはすごい言葉です。6つも条件があります。何事も “ 率先してやる ” こと。組織のリーダー像の一つに挙げられることですね。そして大切なことは、最後にある微笑みをもってやることですが、微笑みをもってやるようにということは、「喜んでやりなさい」ということですね。
私の自戒とする言葉であり、65歳となった今でも目標とする言葉です。
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