『交響的印象 教会のステンドグラス』第3楽章「聖クララの朝の祈り」のご紹介 [キリスト教と音楽]

今日は、「聖クララおとめ」の記念日ですので、聖クララを題材にした楽曲をご紹介いたします。
その楽曲とは、イタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギ(1879年~1936年)が作曲した『交響的印象 教会のステンドグラス』の第3楽章で、この楽章の題名が「聖クララの朝の祈り(又は聖クララ)」です。
この楽曲と作曲者の詳細については、このブログの5月17日に掲載した「『交響的印象 教会のステンドグラス』のご紹介」をお読みください。そこでは、第2楽章の「大天使ミカエル」について詳しく書いています。お薦めするCDのご紹介もあります。次のアドレスをクリックしてください。
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2023-05-17-1

この第3楽章「聖クララの朝の祈り」は、5/4拍子のLento(レント)です。曲の初めのところからフルートの奏でる美しい旋律が流れ、霧がかかった朝靄のような神秘的な感じの繊細な曲となっています。題材は14世紀末に無名のトスカーナ地方出身とみられる者が書いた『聖フランシスコの小さき花』から採っています。この書の内容は、アシジのフランシスコ(フランチェスコ)の生涯について、本人の業績や彼に付き従う人たちの逸話、奇跡、敬虔な物語を伝えています。小鳥に説教する聖フランシスコや魚に説教する聖アントニウスといった、美術や音楽で題材となった皆さんよくご存じのエピソードも出てきます。
【Lento(レント)】
Lentoは、イタリア語で「遅く」という意味で、クラシック音楽などで使われる速度記号の中の1つです。

作曲者のレスピーギは、この『聖フランシスコの小さき花』の次の一節を当てました。
「………聖女の花婿イエス・キリストは、この花嫁をそのまま嘆かせておかれず、奇跡的に聖フランシスコの教会に運ばれ、聖夜の全礼拝に霊的にあずからせられた。それから聖体を受けさせ、床に連れもどされた………」
これは、聖フランシスコの弟子であり、清貧の聖女として知られるクララが、重い病気にかかってイエス・キリスト降誕祭にも与ることができずに病床で悲しんでいたところ、イエス様が奇跡を起こして教会での勤めに参加できたというお話しですね。
なお、聖フランシスコの詳しいことは、このブログの2022年10月4日に掲載した「アッシジの聖フランシスコ修道者のお話し」に詳しく書きましたので、是非とも次のアドレスをクリックしてお読みください。
https://jesus195876.blog.ss-blog.jp/2022-10-04
◯『聖フランシスコの小さき花』の書籍のご紹介
訳者:永野藤夫
出版:講談社
発行:1986年12月10日
定価:1,800円(初版当時の価格です)私は中古本を購入しました。
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