今日のニュース2016.2.13 [日記(今日のニュース)]

【AFPニュース】

“カトリック教会の教皇とロシア正教会総主教、約1000年ぶり歴史的会談”
「キリスト教カトリック教会のフランシスコ教皇(79)は、2月12日、キューバの首都ハバナでロシア正教会のキリル総主教(69)と歴史的な会談を行い、東西キリスト教会の再統一と、中東で暴力にさらされているキリスト教徒の保護を急ぐ必要性を呼び掛けました。東西のキリスト教会トップが会談するのは約1000年ぶりのことです。
ハバナ空港で開催された会談では、白い帽子と聖衣に身を包んだ教皇と、白い頭飾りと黒の聖衣に身を包んだキリル総主教が、抱擁して互いにキスを送った後に着席して笑顔を見せた。会談後、法王とキリル総主教は「乗り越えるべき多くの障害が残っていることは認識しているが、今回の会談が、神の望まれる(東西教会)再統一に寄与することを願う」との合同宣言に署名しました。」

ニュースの解説をします!
ニュ-スの中に「東西キリスト教の再統一」とありますが、これはどういう意味なのでしょうか?「東西キリスト教」の「再統一」ということは、現在は“東西に分かれている”又は“東西に分裂している”ということですが、以前は1つだったということですね。

まず、“東西キリスト教”の西とは、「教皇」を首長とするキリスト教カトリック教会で、これを「西方教会」と呼びます。一方、東とは、「コンスタンディヌーポリ総主教」を名誉的なトップとし、グルジア正教会、ブルガリア正教会、ロシア正教会、セルビア正教会、ギリシャ正教会、ルーマニア正教会、日本正教会といった、諸々の独立正教会・自治正教会が連合体を形成している正教会のことで、これを「東方教会」と呼びます。

次に、“分かれた(分裂した)”とは、395年にローマ帝国が東西に分割された後、476年の西ローマ帝国滅亡を経て、東西両教会の交流が薄くなり、数百年の間に教義の解釈の違いや礼拝方式の違い、教会組織のあり方の違い(教皇権に対する考え方の違い、司祭の結婚問題)などが増大しました。そうした流れの中で分かれた(分裂した)のですが、日本の高校世界史教科書に書いてあるのを見ると、カトリックの教皇とコンスタンディヌーポリの総主教が相互に破門をした1054年に分かれた(分裂した)とされています。

今回の会談は、東西のトップが歩み寄り、この状況を打破して再統一しょうということなのですね。ちなみに、宗教改革で分かれたキリスト教プロテスタントやイングランド王ヘンリー8世の離婚問題で分かれたキリスト教イングランド国教会は、東西に分かれた(分裂した)後にカトリック教会から分かれたものですから、西方教会ということになりますね。
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