「ロレートの聖母」のお話し [聖人・福者・尊者]

今日12月10日は、「ロレートの聖母」の任意の記念日です。
聖母マリア様はもちろんお一人ですが、いろいろな名前があります。中でも「無原罪の聖母マリア」が正式名称となりますが、他にもご出現なされた地名が付いたりします。フランスのルルドにご出現された聖母マリア様は「ルルドの聖母」、ポルトガルのファティマにご出現された聖母マリア様は「ファティマの聖母」などですね。今日ご紹介するのは、イタリアのロレートにご出現された聖母マリア様は「ロレートの聖母」です。

イタリアの中部にあるロレートには、「ナザレから天使によって運ばれてきた」という伝説のある『聖なる家』(サンタ・カーサ : 聖母が天使からお告げを受け、聖家族が暮らした家)があります。1920年3月24日に、教皇ベネディクト15世は、ロレートの聖母マリアを「すべての航空機にとっての首位的保護の聖人」と宣言しています。そして、教皇庁典礼秘跡省は、2019年10月7日付の「教令」をもって、「ロレートの聖母マリア」の任意の記念日を、一般ローマ暦の12月10日に加えることを発表しました。
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私の大好きなイタリアのバロック期の画家カラヴァッジョ作の『ロレートの聖母(1604年~1606年頃)』です。ローマのナヴォーナ広場近くにあるサンタゴスティーノ教会カヴァレッティ礼拝堂に所蔵されています。二人の巡礼中の農夫の前に裸足の聖母マリアと裸の幼児キリストの幻影が現れ、農夫が手を合わせています。長い旅を続けてきたのでしょうか、雨風にさらされた衣服は汚れ、男の裸足の足裏にはべったりと土が付いています。老婆と共に信仰の思いを胸にこの場にたどり着き、目の前に現れた聖母子を仰ぎ見ている情景を描いています。肖像における聖母マリアの象徴性を高めた作品ともいわれています。
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