旧約聖書:歴代誌上・第4章・第10節 [聖書]

「ヤベツがイスラエルの神に「どうか私を祝福して、私の領土を広げ、御手(みて)が私と共にあって災いを遠ざけ、私が苦しむことのないようにしてください。」と呼びかけると、神は彼の求めをかなえられた。」
『聖書協会共同訳聖書』から

『歴代誌(れきだいし)』は、旧約聖書に収録されたユダヤの歴史書です。歴代誌という書名は、聖書の日本語訳者によって様々に表記され、歴代志、歴代史、歴代の書、歴代誌略などとも表記されます。2巻に分かれており、ダビデ王の死までが書かれた巻は(上)や第一、第一巻などと呼ばれ、バビロン捕囚までが書かれた巻は(下)や第二、第二巻などと呼ばれています。同じ旧約聖書の中にある『サムエル記』、『列王記』と内容が重複しています。ユダヤ教では“預言書”でなく“諸書”の一つに数えられています。ユダヤ教でいう「聖書」とは、キリスト教では新約聖書との関係で「旧約聖書」という名称なのですが、ユダヤ教では「聖書」のことです。

キリスト教では歴史書として『列王記』と同列に扱われ、その後に収められています。「歴代誌」という題名は、教父ヒエロニムスが初めて使用したものだそうです。ギリシア語聖書では「パレレイポメナ(省略されたもの)」というタイトルがついていて、『列王記』などの歴史書の補足という意味合いを持たされています。この書物の原作者は、伝統的にエズラであると伝えられていますが、文体や記述法がよく似通っているため、批評学的『エズラ記』や『ネヘミヤ記』と同じ著者グループによって書かれたものではないかと考えられています。

この聖句は、「ヤベツの祈り」といわれ、主である神様へお願いする有名なお祈りの言葉です。この「私の領土を広げ、御手(みて)が私と共にあって災いを遠ざけ、苦しむことがないようにしてください。」は、キリスト教関係者の間では、これから創業(起業)、新規事業や新規開店など、これから何か事業を始めようとしている人へ贈る<祝福の言葉>としてよく引用されます。なんだかものすごく勇気づけ後押ししてくれる言葉ですね!
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