池田守男のことば [キリスト者(クリスチャン)]

「まず、相手のことを考える。
自分が相手にできることを考える。
そしてそれを実行に移す。
お互いがそうした気持ちで接していれば、
助け合い、支え合う人間関係が生まれる」

池田守男(1936年~2013年)氏は、プロテスタント教会のクリスチャンで、株式会社資生堂の代表取締社長、会長を経て相談役に就任、東洋英和女学院理事長などを務められました。香川県高松市生まれ、東京神学大学神学部を卒業されており、企業経営者としては異色ですね。業績が悪化して低迷していた資生堂を組織的に立て直し、業績を伸ばしてV字回復させることに成功しました。

池田氏のトップとしての思想は「改革のポイントは、社員全員が現場の第一線を支えることだ。」ということです。池田氏は、「(資生堂の中でも元々秘書部門に勤務していたことで、秘書で会社に尽くすこととしていたため)人に、生涯一秘書という立場に徹するべきだ!と言われたこともあり、その言葉どおり徹底的に追求することが私の仕事であり、ひいては社会に奉仕することだという信念を持つようになりました。少しでも相手のお役に立ち、その行為に対して感謝されれば私自身もハッピーになります。聖書のなかに『喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい』という聖句があります。そこに人間の根源的な姿があるような気がしてなりません。それが今日、資生堂の「サーバントリーダーシップ」につながってるのです。」と述べておられます。
今日の言葉は「”相手のことを考える」に集約されていますね。もちろん実践が伴わなければなりません。その継続によって信頼関係を構築することができるのですね。非情に勉強になる言葉です。

【サーバントリーダーシップ】
サーバントリーダーシップは、「リーダーのために部下がいる」という発想を逆転させ、「部下を支えるためにリーダーは存在する」としています。上司は部下の自主性を尊重し、部下の成功や成長に奉仕する行動を実践します。結果として信頼関係が育まれ、コミュニケーションが円滑になるそうです。組織全体が同じビジョンや目標を共有化できていれば、上司が組織を導くのではなく、一人ひとりが能動的に組織を導いていく構図になり、目標達成が実現できると考えられています。

池田氏は、社長在任中に「サーバントリーダーシップ」を経営の中心概念においていました。店頭で働くスタッフの意見を吸い上げて施策に活用したり、社員が活動しやすいような環境の整備などに尽力し、経営改革を遂行したと言われています。サーバントリーダーには、他者を理解し、その可能性を引き出す能力が求められます。正しいことを「見抜く力」や「実行に移す力」があり、さらに、自分が持つすべての資源を他者に与えることができて、部下からは「この人にならついていきたい!」と思われるような人こそ、サーバントリーダーに適任だということです。

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