「聖エリザベト」のお話し [聖人・福者・尊者]

今日11月17日は、聖エリザベト(1207年~1231年)の祝日です。ハンガリー王エンドレ2世とメラーノ公女ゲルトルードの娘で、テューリンゲン方伯ルートヴィヒ4世の妻です。ローマ教皇グレゴリウス9世によって列聖され、ドイツ語名の聖エリザベトの他に、聖エルジェーベト、聖エリーザベト、聖エリザベートとして知られています。カトリック教会、聖公会、プロテスタントのルーテル教会で聖人となっています。ハンガリー王女として生まれ、4歳の時にドイツのテューリンゲンのヘルマン伯の子息ルートヴィヒと婚約し、将来皇后としての必要な教育を身につけるため、ヘルマン伯の城で教育されました。幼いときから敬虔であり、宮廷内の批判を受けることもありましたが、ヘルマン伯とルートヴィヒによって大切に保護されました。1221年に結婚して1男2女をもうけ、子どもたちをよく教育しました。祈りと節制に励む一方、貧しい人や病人を見舞いました。

カール・フォン・ブラース作の「聖エリザベートのバラの奇跡」1839年
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しかし、1227年、夫が十字軍の遠征中に病死するという不幸な出来事が起こると、夫の兄弟たちは、後継者として立とうとして、エリザベトと子どもたちを城外に追放しました。彼女たちは、アイゼナハに逃れましたが、町の人びとからは受け入れられず、苦しい立場に置かれました。しかし、幸いなことに教皇のとりなしによって、子どもが後継者として認められました。彼女自身は、宮廷から退き、聖フランシスコの第三会に入り、持っている財産で病院を建て、そこで貧しい人びとの看護にあたりました。それから4年後に、24年の生涯を閉じました。エリザベトは、ドイツの人びとから親しまれている聖人のひとりであり、ドイツにはその名を取った病院や施設が多いそうです。未亡人、病人、パン焼き職人、織師の守護聖人とされています。なお、聖エリザベトは、カトリック教会の教会暦では修道女となっているようですが、修道女ではありません。
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