「聖母月」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今日で、年号が「令和」となって1年が経ちました。同時に今上天皇が即位して1年となります。この記念すべき5月1日に即位されたのも何かのご縁なのか、この5月1日はキリスト教カトリック教会においては「聖母月(せいぼつき)」の初日となります。それでは、このブログに昨年掲載した記事を再掲載(3年連続)いたします。
5月は聖母マリア様の月ということですが、なぜ5月が聖母マリア様の月なのか?その起源については諸説があり、これだという“決定版”はないようです。「イエス・キリストに従い、最後まで忠実を尽くし、私たちの母となってくださった聖母マリア様を想い、聖母マリア様に倣うように努めていきたいと願う人々の心から、この信心が自然に生まれてきたものでしょう。」という、自然発生的なものであると思いますが、他にある主な説は次のとおりです。
①美しい少女を5月に「メイ・クイーン」として選んでいたのが、「なんと言ってもいちばん美しいのは聖母だ!」ということで、5月が聖母にささげられるようになったという説
②5月の新緑の美しい季節は、色とりどりの花々が咲き乱れる季節でもあり、ヨーロッパでは、古くからこの美しい5月は、聖母にこそふさわしい月と見なされ、「聖母月」と呼ばれるようになったという説
③5月のさわやかな青空を「マリアンブルー」と言いますが、聖母マリア様は腰にブルーの帯をしておられ、マリア様といえば「ブルー」を連想し、また、マリア様の花とされている白百合が咲き誇るのも5月だからという説
自宅の祭壇右側にある聖母マリア様のご像です。このご像は、フランスのルルドで出現された「ルルドの聖母マリア様」ですね。
聖母マリア様2.jpg
世界各地の教会では、この聖母マリア様を讃えるいろいろな聖母祭が行われてきました。5月の一ヶ月間、毎朝、教会でロザリオの祈りをささげたり、聖母マリア様の歌を歌ったりし、5月31日は、その締めくくりとして、荘厳に聖母マリア行列をする教会もあるそうです。また、聖母祭ではよくカーネーションを献花します。カーネーションには、十字架にかけられたイエス様を見送った、聖母マリア様が落とした涙から生じた花だという話しがあります。
白いカーネーションは、十字架にかけられる前のイエス様と聖母マリア様を、赤いカーネーションは、イエス様の体から散った血の色や復活したイエス様を象徴しているそうです。花言葉は、赤は「愛を信じる」。白は「私の愛は生きている」です。母性愛を象徴した花ですね。日本でも5月の母の日にはカーネーションを贈ります。カーネーションを贈る人も、贈られる方も、イエス様や聖母マリア様のように誠実な愛を実現して欲しいと願う5月ですね。
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