クリスマス特集2019:その3「アドベント・キャンドル」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今年もこのブログに「クリスマス特集」を掲載する季節になりました。数年前からこの時期の恒例となっていますが、昨年の掲載記事を一部加筆・修正して今年も掲載させていただきます。その1「クリスマス・マーケット(2019.12.1に掲載)」、その2「クリスマス・リース(2019.12.2に掲載)」に引き続き、その3「アドベント・キャンドル」のお話しです。

キリスト教カトリック教会では、12月1日(日)に待降節に入ってから24日(火)の降誕夜半のミサ、25日(水)の降誕祭までの期間中、写真にのように祭壇前に新しく4本のローソクが備えられ、毎週1本づつ灯されていきます。世間ではアドベント・キャンドル、アドベント・リース、アドベント・クランツなどと言います。
写真の一番手前にある1本目の濃紫色のロウソクは「悔い改めと償い」、左側にある2本目の薄紫色のロウソクは「希望」、右側にある3本目の桃色のロウソクは「喜び」、祭壇に近い4本目の白いロウソクは「イエス・キリスト」を象徴します。4本のローソクは、イスラエル人がメシアを待っていた4千年を意味しています。6世紀の中ごろ、スペインの教会で始まった待降節は、13世紀に、正式に教会が祝日として定められお祝いされることになりました。

写真は、手前の濃紫のローソク1本だけが灯されていますから、「待降節第一主日」期間中の写真ということが分かります。
アドベント・キャンドル.jpg
待降節の時期は、教会暦で新しい年が始まり、終末の時この世の審判のために来られるイエスキリストの誕生を待つ4週間で、大きく2つの期間に分かれています。まず、前半の期間は、1本目のローソク(濃紫)を灯す「待降節第一主日」で、12月1日(日曜日)から7日(土)まで、そして、2本目のローソク(薄紫)を灯す「待降節第二主日」で、12月8日(日)から14日までです。終末に対する心の準備やキリストが来られるのを待ち望みながら心の悔い改めと回心が勧められる時期です。

後半の期間は、3本目のローソク(桃色)を灯す「待降節第三主日」で、12月15日(日)から21日(土)まで、主の降誕が最も近付いたことを喜びの心を持って準備します。そして4本目のローソク(白色)を灯す21日(土)で、「待降節第四主日」となり、この世の闇を照らす救いの光として来られるイエス・キリストを象徴し、嬉しい降誕が私達の信仰の生活の中でキリストの光になるように願う心で火を灯します。そして、降誕祭の25日を迎えます。4週に渡り1本づつローソクに火が灯されていきます。

待降節の朗読はメシアが来られること、待つことを予告する旧約聖書の「イザヤ書」と、主の日のために悔い改めを催す新約聖書から洗礼者ヨハネの警告を朗読します。待降節の典礼の性格がよく表れている司祭の紫色の祭服は、主を待ち望む心と悔い改めの象徴的な意味を持ちます。そして、聖堂と家庭の中で緑の枝に飾られた4本の待降節のロウソクを準備します。常緑の枝でロウソクを飾るのは、私達に下る永遠に変わらない神様の新しい生命を象徴しています。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。