「説教台」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

このブログに過去に掲載した記事を再掲載いたします。
「説教台(又は講壇:プルピット)」は、ミサ中に司祭(神父様)が説教をする時に使用するものですが、「プルピット」という言葉は、「一段と高いところに置かれた囲まれた席」という意味で、捕鯨船の銛打ち台や工場の司令室などを意味します。
ヨーロッパの古い教会(聖堂)などでは、螺旋(らせん)階段で昇り、中2階ぐらいの位置に置かれています。いかにも説教は高いところから低いところにいる信徒に向かって垂訓するのだというふうに感じられますね。神様の言葉だからでしょうか。
そして、説教台には屋根があり、囲む囲いにはイエス様やマリア様や聖書にある物語の一場面など、なんとも美しい彫刻がほどこされ、ミサに集まった会衆(信徒)に「ありがたい!」と思わせる、注目に値するような立派な装飾が施されているのです。
◯イギリスのカンタベリーにあるイングランド国教会の総本山「カンタベリー大聖堂」の説教台です。豪華ですね~!ヨーロッパの古い聖堂には、必ず豪華で立派な大きい説教台があります。
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◯神奈川県横浜市山手にあるカトリック横浜教区の司教座教会(カテドラル)のカトリック山手教会の聖堂です。2017年8月11日の平日のミサに与った際に撮影させていただきました。正面の祭壇に向かって右側にある中2階になっているところに「説教台」が見えます。現在は、祭壇正面に向かって左側の祭壇上にあります。
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説教台に近寄って撮影しました。なんか屋根もついて豪華な造りですね。でも、現在は使用していません。説教台は、歴史の長い教会の古い聖堂に見られますが、現在では聖堂を建て直したりして、全国でも数えるほどの教会(聖堂)でしか見かけなくなりました。聖堂の伝統を語る大切な遺産ですね。
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◯兵庫県西宮市にあるカトリック夙川(しゅくがわ)教会の聖堂内です。2017年8月20日の主日のミサに与った際に撮影させていただきました。正面の祭壇に向かって右側に説教台が見えます。
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説教台に近寄ってみると、これも屋根があって豪華な造りをしていますね~!現在は祭壇上にありますから、この説教台も使用されていません。
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◯カトリック松原教会の祭壇です。中央にある横長の祭壇の左側前方ある縦長の台が説教台です。この説教台は、ミサ中に司祭(神父様)や信徒が朗読する時に使用する「朗読台」も兼ねています。現代の聖堂は、できるだけ①簡素に、できるだけ②聴衆に近づき、③話しやすく、④聞きやすいことが求められています。ですから、現在のほとんどのカトリック教会は、祭壇上の左側に簡素な説教台が置かれています。
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