「イエスの御名(みな)」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今日1月3日は、「イエスの御名(みな)の任意の記念日です。
「イエス」という名は、ヘブライ語の一般的な名前の「ヨシュア」のことで、これがギリシャ語化したものが「イエスス」です。ヘブライ人にとって、名前は重要な意味を持っており、特にその人が果たすよう託された使命と結びついていました。新約聖書の『マタイによる福音書』には、ヨセフの夢に天使が現れて「イエス」と名付けるように告げられたことが記されており(同福音書:第1章・第21節)「イエス」は「主は救い」という意味です。
「イエスのみ名」に対する信心は、初代教会の時代からありました。中世にクレルヴォーの聖ベルナルドは、著書『雅歌について』の中で、「流れるその香油のようにあなたの名はかぐわしい(旧約聖書:雅歌・第1章・第3節)」という箇所を「イエスのみ名」と関連づけて美しく説明しています。こうして彼聖ベルナルドは、み名に対する信心の基礎を作り、多くの人びとに影響を与えました。
◯私が大好きなスペインの画家エル・グレコ作の『イエスのみ名の礼拝』です。製作されたのは、1577〜1579年です。スペイン・マドリード市近郊にあるエル・エスコリアル修道院の所蔵です。
この絵の詳しい解説は、次のWikipediaをご覧ください。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%BE%A1%E5%90%8D%E3%81%AE%E7%A4%BC%E6%8B%9D
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アシジの聖フランシスコは、イエスのみ名に対する崇敬に熱心で、フランシスコ会において盛んになりました。シエナのベルナルディノは、苦しみに打ち勝つためにイエスのみ名を呼んで祈り、人びとにも薦め、病気が癒されるなどの奇跡が起こりました。この信心は、修道会のフランシスコ会やドミニコ会によって盛んになりました。「み名の連願」は、シエナのベルナルディノとフランシスコ会原始会則派の総長代理であったカペストラノのヨハネによって作られたと言われています。1530年、クレメンス7世はフランシスコ会に、教会の祈りにおいて「イエスのみ名の典礼」を唱える許可を与え、2002年にヨハネ・パウロ2世は任意の記念日として典礼暦に加えました。
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