「諸聖人の日」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今日11月1日は、「諸聖人の日(しょせいじんのひ)の祭日です。
カトリック教会の祭日の一つで、全ての聖人と殉教者聖人を崇敬して記念する祭日となっています。古くは「万聖節(ばんせいせつ)」と呼ばれていました。
フランシスコ教皇は、2015年11月1日の「お告げの祈り」で、バチカンのサンピエトロ広場に集まった大勢の信徒に、冒頭で次のとおりお話しされました。
「今日の諸聖人の祭日で、わたしたちは特別な形で諸聖人との交わりを体験します。わたしたちの偉大な家族には、いまだ地上を旅するわたしたちの家族だけでなく、すでにこの世を去って天に召された大勢の家族たちも含まれています。わたしたちは全員一致しており、これが「聖徒の交わり」と呼ばれるものです。つまり、洗礼を受けたすべての人の共同体です……(後略)」
もちろん個々の聖人の崇敬も大切なことですが、今日は、それよりも天国のすべての聖人の集いと地上における教会とが、一つの神の教会に属するとの信仰の表明をすることが重要となるということですね。
◯ルネサンス期の巨匠アルブレヒト・デューラー(ドイツ:1471年~1528年)が、1509年~1511年に板上に油彩で制作した『ランダウアー祭壇画(又は「聖三位一体の礼拝」)』です。イエス・キリストを中心にして、聖母マリア様を始め諸聖人を描いています。現在は、ウィーンの美術史美術館に収蔵されています。
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ローマ帝国のディオクレティアヌス皇帝の時代(4世紀)の迫害のころからは、ある特定の日(復活節中のある日又は聖霊降臨最初の主日)に祝っていたそうです。9世紀に、教皇グレゴリウス4世は、この祝日を11月1日に移し、すべての殉教者から諸聖人にまで広げました。この決定を機に諸聖人の祝いは広まりました。
典礼暦年の最後の月に祝う “ 諸聖人 ” の祭日は、主の再臨とキリストの輝かしい完成を思い起こさせる日ですね。それは、キリスト者が死のかなたの命への希望に生きるように励ましてくれるためであり、また、目にみえない世界に入ったすべての人との連帯を意識する日でもあるのです。今は神様の元に召され、私たちすべての人のためにとりなしてくださる聖人たちに心を向け、この祭日を記念して熱心にお祈りを捧げましょう。
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