「お祈り台」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

今日ご紹介するのは、自宅の書斎兼寝室にある祭壇前の「お祈り台」です。「祈祷台(きとうだい)」とも「跪き台(ひざまずきだい)」ともいいますが、正式名称は定かではありません。9年前にインターネット・オークションで、中古のものを3,800円で落札しました。
E6565B54-3A2A-4089-965F-F4125E33BF5D.jpeg
左側の「サン・ダミアーノの十字架」の横にあるステンレス製のポットは、聖水入れです。聖水は、いつも神父様からいただいていました。お祈りをする前に、お祈り台に付けた聖水盤の聖水を手の先につけて、十字を切ってからお祈りや黙想をしていたのですが、聖水はコロナ渦になった2020年から中止したままです。
◯自宅の書斎兼寝室にある祭壇前の「お祈り台」です。
自室にある手作り祭壇の全景です。「祈り台」の横にベッドがあり、そのまま寝れます。黙想をした後は、安心感に満たされしっかりと熟睡できますね。枕の横には聖書が置いてあり、毎日就寝前に旧約聖書1章&新約聖書1章を読んでから寝ます。
5AD64A8E-6B94-4421-8AEE-8B95811B7F7E.jpeg
◯ローマのバチカンですね。左に現在のフランシスコ教皇、右に前教皇の故ベネディクト16世です。珍しい写真です。黙想する時は、このような姿勢になります。ほとんど頭は垂れますね。この姿勢が楽なのです。やはり身体をゆだねることができるからですね。
祈祷台2.jpg
お祈り台は、簡単に言うと「台に身体を乗せ、お祈りする時に使用する台」ということですね。使い方は、下の台のクッションの置いているところに両膝をのせます。そして両手・両腕は、上の台(手前に斜めになっている)のタオルのあるところにのせて手を組みます。そしてお祈りをします。特に「黙想」をする時は、身体をゆだねることができるので便利です。私の場合、椅子に座って黙想しているとついつい眠気が襲ってきますから、このお祈り台があると眠くならないので助かっています。

ところで、黙想は仏教の禅宗における「座禅(ざぜん)」と似ているところがあると思います。学生時代に横浜市にある曹洞宗(そうとうしゅう)の建功寺などで座禅を何度か経験しましたが、曹洞宗の祖である道元禅師は、ただひたすら坐ることに打ち込む「只管打座(しかんたざ)」を唱えており、修行者本人が「現成公案(げんじょうこうあん:現象界のすべてが活きた仏道だという意味)」を抱えるので、修行者本人の疑問が解消されるまでは、逃げずに疑問に正面から向き合うことが要求されます。要は、自身の懸案から逃げずに自己に対峙する修行が坐禅の特徴だと言えます。「悟りを開く」ための修行(自己修養)です。曹洞宗は壁に向かって座禅(面壁座禅)しますが、同じ禅宗でも臨済宗(りんざいしゅう)は壁を背にして座禅(背壁?座禅)します。
ちなみに、学生時代は文学部で倫理学を専攻して、禅宗に関する文献も研究していましたから、まぁ、少しは知っているつもり?です( ̄▽ ̄;)

キリスト教における黙想は、“ 自己に対峙する ” ということでは、仏教の禅宗の座禅と同じですが、キリスト教の黙想の一番の特徴は「主(神様)と対話する」ということだと思います。対話とは、向かい合って話しをすることですね。聖書の一節をとおして黙想し、その中で主の通られた道を辿って対話することです。
あるいは、主(神様)に願うことをとおして主(神様)と対話することですね。ですから私の場合、黙想をする時はこの “ 自己との対峙する ” ことから始めます。自分は小さな存在であり、罪びとであるとしっかり謙虚、謙遜になってから主に問いかけます。このように黙想をする時にもお祈り台を使用しています。

お祈り台を使用する一番の利点は、身体をお祈り台にゆだねることで身体を固定することができ、支えることに力を入れる必要がないので、お祈りや黙想に集中できることですね。雑念を最小限に抑えることができ、主(神様)との対話がしやすくなります。そして、室内の明かりを消して、ローソクの灯だけにすることでさらに集中できます。
偉そうに簡単に対話と言っていますが、実は私はまだ完全には主(神様)と対話するほどには至っておりません。対話できているような………感じですね。時間をかけて黙想しますので、下の台に置くクッションはふかふかのものにしています。あとは、これからの季節、手(腕)に汗をかきますので上の台にはタオルを置いています。次の日はお休みという前夜、本格的に黙想をすると1時間は “ あっ ” という間に過ぎていきます。それから、黙想は信仰に関係なく、一日の振り返りやその日の反省などをして、不安解消、精神安定、自己修養に役立ちますから是非ともお勧めです!
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。