『フランシスコ会のロザリオの祈り』のお話し [祈り]

今日ご紹介するお祈りは、『フランシスコ会のロザリオの祈り』です。通常の『ロザリオの祈り』とは違いがあり、使用するロザリオも、5連のロザリオではなく7連のロザリオを使用します。私は、毎日の『ロザリオの祈り』は5連のロザリオを使用しますが、時間のある時は7連のロザリオを使用して、このお祈りを唱えます。では、ご紹介いたします!

カトリック教会の修道会であるフランシスコ会に7連のロザリオを使ってのお祈りがあります。正式には『フランシスコ会の冠(コロナ・フランチェスカーナ)』という名称ですが、その起源は15世紀初頭にまで遡ります。そのころの話しですが、聖母マリア様の美しいご像に、野の花で花輪を作り捧げて祈ることに精神的な喜びを感じていた若者がいました。その若者は敬虔な人で、自分の生涯を神に捧げようとフランシスコ会に入りました。しかし、規律ある修道生活の中で、聖母マリア様のために花を集める時間がなくなり、ついに花輪を捧げることができなくなってしまいました。

ある晩、自分の召し出し(神の弟子になること)に悩んでいた時、聖母マリア様が彼の前にご出現されました。聖母は、若い修練者にフランシスカン精神の素晴らしさを思い起こすよう励まし、『ロザリオの祈り』の新しい形として、聖母マリアの喜びの体験を毎日黙想するように勧めました。黙想によってこの若い修練者は、花輪の代わりに祈りの花輪を編むことができるようになりました。この話しを聞いた他の多くのフランシスコ会士たちはこの祈りを唱えはじめ、瞬く間に修道会全体に広がり、1422年に、この祈りは教会により公式に認められるようになったとのことです。

◯フランシスコ会のロザリオの祈りは方は、次のとおりです。
フランシスコ会のロザリオの祈りは、聖母マリア様の72年(72歳)のご生涯を10年ごとに分けて、聖母の喜びの一つひとつを黙想してお祈りします。各々の黙想とお祈りの仕方は次のとおりです。
まず、通常の5連のロザリオを使っての『ロザリオの祈り』のように、最初に『使徒信条』は唱えません。続く『主の祈り』、『アヴェマリアの祈り』と『栄唱』も唱えません。最初から第一の黙想の後に『主の祈り』を1回唱え、『アヴェ・マリアの祈り』を10回唱えます。これを各黙想ごとの順に繰り返してお祈りします。

第一の黙想(第一連:最初の10年)
神の御子、聖霊によっておとめマリアの胎内に宿られる。

第二の黙想(第二連:次の10年で20年)
聖母マリア、エリザベトを訪れ、エリザベトは神の御子とその御母をたたえる。

第三の黙想(第三連:次の10年で30年)
神の御子イエス・キリスト、ベツレヘムの馬小屋でおとめマリアからお生まれになる。

第四の黙想(第四連:次の10年で40年)
幼子イエス、三人の博士の礼拝と捧げ物を受けられる。

第五の黙想(第五連:次の10年で50年)
聖母マリア、少年イエスを神殿の中で見いだされる。

第六の黙想(第六連:次の10年で60年)
主イエス・キリスト、復活の後、聖母に現れ、聖母を慰められる。

第七の黙想(第七連:次の10年で70年)
聖母マリア、御子によって天にあげられ、天地の女王となられる。

第七の黙想の後、聖母の御年を尊んで『アヴェ・マリアの祈り』を2回唱えます。そして、教皇のご意向に従って『主の祈り』、『アヴェマリアの祈り』と『栄唱の祈り』を1回づつ唱えてお祈りを終わります。70年の後、2つの『アヴェ・マリアの祈り』が追加され、合計72の『アヴェ・マリアの祈り』が唱えられるようになったのは、地上のマリアの年齢が、72歳であったという伝説によるものです。ほとんどのカトリック教会の信徒は、「7つの悲しみ」を黙想することに慣れているかもしれませんが、「7つの喜び」も黙想してみましょう。フランシスコ会では何世紀にもわたってこの伝統を継承しているとのことです。

写真右側のロザリオは、通常の5連(1連は珠10個と+珠1個で、これをX5)ロザリオで、左側のロザリオは7連のロザリオです。7連ロザリオは、四ツ谷にある「サン パオリーノ(修道院製品のお店)」で販売していますが、ない時もありますので、ホームページを見て予めお店に問合わせてください。なお、このお店は、聖パウロ修道会のお店ですが、フランシスコ修道会など他の修道会の製品も販売しています。
https://sanpaolino.jp/
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