「日本宣教の保護者 聖フランシスコ・ザビエル司祭」のお話し [聖人・福者・尊者]

今日12月3日は、「日本宣教の保護者 聖フランシスコ・ザビエル司祭」の祝日です。
フランシスコ・デ・ザビエル(スペイン:1506年頃~1552年)は、スペインのナバラ生まれ、カトリック教会の司祭、宣教師で、イエズス会(修道会)の創設メンバーの1人です。キリスト教カトリックでは聖人に列せられ、日本の守護聖人となっています。ポルトガル王ジョアン3世の依頼でインドのゴアに派遣され、1549年に日本に初めてキリスト教を伝えたことで、日本では特に有名ですね。その後、中国に入ろうと努力しますが、中国・広東港外の上川島で病気になって亡くなり、遺体はゴアに移されました。

下の絵は社会科(日本史)の教科書に載っていましたね。
聖サンフランシスコ・ザビエルjpg.jpg
ザビエルは、日本やインドなど多くの国に行って宣教を行い、使徒であった聖パウロを超えるほど多くの人々をキリスト教信仰に導いたといわれています。そして、今まで出会った民族の中で、日本人は最も優れた民族であると日本人を高く評価しています。ローマ・バチカンへの書簡の中に次のとおり書いています。

『書簡第90 ゴアのイエズス会員に宛てて 1549年11月5日鹿児島より』
「日本人について、この地で私たちが経験によって知りえたことを、あなたがたにお知らせします。
第一に、私たちが交際することによって知りえた限りでは、この国の人びとは今までに発見された国民のなかで最高であり、日本人より優れている人びとは、異教徒のあいだでは見つけられないでしょう。
彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がありません。驚くほど名誉心の強い人びとで、他の何ものよりも名誉を重んじます。大部分の人びとは貧しいのですが、武士も、そうでない人びとも、貧しいことを不名誉とは思っていません。」

『書簡第96 ヨーロッパのイエズス会員に宛てて 1552年1月29日コーチンより』
「日本人はたいへん立派な才能があり、理性に従う人たちなので、これこそ真理であると思い、信者も信者でない人もキリストの奥義を喜んで聞きました。(中略)
日本人は知識欲の旺盛な人びとなので、〔聖父と聖子と聖霊との御名によりて〕と言うのは何を意味するのか、なぜ右手を額において「聖父」と言うのか、「と聖子」と言って〔右手を〕胸におくのか、「と聖霊の」と言って、〔右手を〕左の肩から右に引くのかと質問します。(中略)
私は肉体的にはたいへん元気で日本から帰って来ましたが、精根は尽き果ててしまいました。(中略)
私の頭はすでに白髪でおおわれてしまいましたが、体力に関する限り、これまでに経験しなかったほど〔の充実感に〕満たされています。」

私が読んだザビエルの書簡は、次の岩波文庫の上下2巻です。
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◯『聖フランシスコ・デ・サビエル書翰抄』の上巻・下巻(岩波文庫 青 818-1・818-2)
著者 :フランシスコ・ザビエル
翻訳: ペトロ・アルーペ ・ 井上 郁二
出版:岩波書店(岩波文庫)
定価:絶版のため古書店で購入
発刊:1991年
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