「ローマ教皇とローマ法王」のお話し [キリスト教関係事項・用語等]

「ローマ教皇(きょうこう)」と「ローマ法王(ほうおう)」、どちらが正しいのでしょうか?日本の新聞やテレビ・ニュースを見ると「ローマ法王」と書いてありますが、キリスト教カトリック教会では、「ローマ教皇」と呼んだり書いたりしています。さて、どちらが正しい表記なのでしょうか。

カトリック教会では「ローマ教皇」です。信徒も教皇と呼びます。以前は確かに、日本のカトリック教会の中でも混用されていましたが、日本のカトリック教会の司教団は、1981年2月のヨハネ・パウロ2世の来日を機会に、「ローマ教皇」に統一することが決定しました。「教える」という字のほうが、教皇の職務をよく表わすからということだそうです。その時以来、たびたび国内のマスコミ各社に「ローマ教皇という名称を使ってください」とお願いしているそうですが、残念ながら実現していませんね~。

また、東京都千代田区三番町にある駐日バチカン大使館は「ローマ法王庁大使館」といいます。なぜでしょうか?これは、日本とバチカン(ローマ法王庁、つまりローマ教皇庁)が外交関係を樹立した当時の定訳は「法王」だったため、ローマ教皇庁がその名称で日本政府に申請。そのまま「法王庁大使館」になりました。日本政府に登録した国名は、実際に政変が起きて国名が変わるなどしない限り、変更できないのだそうです。こういうことで今でも「法王」と「教皇」が混用されているのですね。

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