新約聖書:ヤコブの手紙・第1章・第14〜第15節「誘惑」のお話し [聖書]

今日の聖書のお話しは、「誘惑」についてです。
新約聖書にある「ヤコブの手紙」は、誘惑について次のとおり書いてあります。
「人はそれぞれ、自分の欲に引かれ、
そそのかされて誘惑に陥るのです。
そして、欲は身籠って罪を生み、
罪は熟して死を生み出します。」
『原文校訂による口語訳フランシスコ会聖書研究所訳注 聖書』から

邪悪な欲のあるところに誘惑があり、その誘惑に負ける(陥る)と罪が待っています。罪は、死と直結するのですね。私達が気をつけなければならないことは、まず悪い誘惑に絶対にのらないことです。これに負けてしまっては罪を犯すことになります………反省です(⌒-⌒;)この世の中の悪いことの始まりはすべて誘惑です。良い・善いことで誘惑するとは言わないですから。すべて悪いことに使われる言葉です。私達クリスチャンで、一番重要なお祈りである「主の祈り」の最後の言葉は「誘惑におちいらせず、悪からお守りください。」です。この一番重要なお祈りに誘惑という言葉が出てくることからも理解できますね。私達の最も自戒とする言葉です。

そこで、「自分の欲に引かれ、そそのかされて誘惑に陥る」の解釈です。
先ほどの記事にも書いてあるとおり、キリスト教で一番大切なお祈りとして「主の祈り」という祈祷文があります。その最後のところに「………私たちを誘惑におちいらせず、悪からお救い下さい。」とあります。また、私が毎日お祈りする「聖母の御助け(おんたすけ)を求める祈り」の祈祷文にも、「………私たちをお助けくださいますよう、心から祈り求めます。特に、困難に出会時、病気の時、誘惑を受けた時、罪を犯した時………」とあります。それほど、昔からこの「誘惑」が人間の最大で永遠の課題なのです。それは食欲、金欲、物欲、性欲、名誉欲などなど、誘惑は欲から発生するのです。

最初に、結論として述べますが、私の解釈では「そそのかされて誘惑に陥る」のではなく、「自ら進んで自発的に行った」ということになります。う~ん、少々分かりにくいですかね~(⌒-⌒;)誘惑の意味は、辞書には「人を迷わせて、悪い道にさそいこむこと。」とありますから、「自分の外から(相手から)きた誘惑を自分が受けて(陥って)悪い道に誘い込まれた・悪いことを行った」という解釈になりがちですが、私はそうのうな解釈はしません。「自分の意思で行ったもの」ということです。つまり、自分の“欲”が行わせているのですね。ですから、「自分がそそのかされた」ではなく、「自らが進んで行った」と解釈します。誘惑した相手が悪いのではなく、自分が悪いのですね。逆に相手を誘惑したということにもなりますから、相手にも悪いことをしてしまうことになるのです。欲を制御できない者は、この誘惑の呪縛から逃れることはできません。すべては自分の意思しだい、自分の善悪の判断しだいです。

…………ということで、聖書における誘惑のリアルな掲載箇所をご紹介いたします!
◯旧約聖書:箴言・第7章・第6~第27節
「わたしが家の窓から格子を通して外を眺めていると浅はかな者らが見えたが、中に一人意志の弱そうな若者がいるのに気づいた。 通りを過ぎ、女の家の角に来るとそちらに向かって歩いて行った。 日暮れ時の薄闇の中を、夜半の闇に向かって。 見よ、女が彼を迎える。遊女になりきった、本心を見せない女。 騒々しく、わがままで自分の家に足の落ち着くことがない。 街に出たり、広場に行ったりあちこちの角で待ち構えている。

彼女は若者をつかまえると接吻し厚かましくも、こう言った。 『和解の献げ物をする義務があったのですが今日は満願の供え物も済ませました。 それで、お迎えに出たのです。あなたのお顔を捜し求めて、やっと会えました。 寝床には敷物を敷きましたエジプトの色糸で織った布を。 床にはミルラの香りをまきましたアロエやシナモンも。 さあ、愛し合って楽しみ朝まで愛を交わして満ち足りましょう。 夫は家にいないのです、遠くへ旅立ちました。 手に銀貨の袋を持って行きましたから満月になるまでは帰らないでしょう。』

彼女に説き伏せられ、滑らかな唇に惑わされて、たちまち、彼は女に従った。まるで、屠り場に行く雄牛だ。足に輪をつけられ、無知な者への教訓となって。 やがて、矢が肝臓を貫くであろう。彼は罠にかかる鳥よりもたやすく自分の欲望の罠にかかったことを知らない。 それゆえ、子らよ、わたしに聞き従いわたしの口の言葉に耳を傾けよ。 あなたの心を彼女への道に通わすな。彼女の道に迷い込むな。 彼女は数多くの男を傷つけ、倒し殺された男の数はおびただしい。 彼女の家は陰府への道、死の部屋へ下る。」
『新共同訳聖書』から

このようなお話しが聖書にあるとは正直ビックリです!Σ( ̄ロ ̄lll) しかし、なかなかリアルに表現していますね~。これはいけませんよね~でも、私も一度でいいのでお誘いを受けてみたいのですが。いやいやいけませんね!( ̄▽ ̄;) 既婚者のすることではないです。 “陰府”とは、死後に生前の罪業によって刑苦を受ける世界のことで、いわゆる“地獄”のことです。誘惑に負けるとこのようになるのです。身に覚えのある経験者は、さっそく悔い改めましょうね!
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